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五竜T行事 2日目・1月14日(土)
大井智子 広報委員
滑っている写真は難しい? なかなかいいショットです

五竜行事T「最終日・1月15日(日)」

 最終日の天気はまずまずだ。

 今日は午前中に、スキー技術レベルアップ講習会とハンディキャップ講習会の級別テストが実施される。11時半の閉会式で結果発表があり、その後、引き続いて養成講習会が行われるというタイムスケジュールだ。

◆「一眼レフ」

 いつも雪上では自前の小型デジタルカメラで撮影しているが、今日は天気がいいので、雪上に広報委員の備品のパナソニック一丸レフを持参した。大きいのでかさばるのだが、行事中、何度か男性参加者から「ちょっとカメラ見せてもらえます?」と声を掛けられた。みんな興味深げにいじくってたので、きっとそれなりの逸品なのだろう。

 まずは、級別テストの会場を探さねば。とおみゲレンデからいいもりゲレンデへと移動する途中、越前谷芳隆SAK常務が率いる、ハンディキャップ講習会の講習内検定に遭遇した。みな、しっかりハの字を作ってプルークで滑って行く。さらに、いいもりゲレンデに乗り込み、リフトの上から探索しているとパウダーコースにそれらしき一群を発見した。

 朝9時45分。パウダーコースのスタート地点に到着した。ゲレンデではコースの半分ずつを使って、スキー技術レベルアップ講習会とハンディキャップ講習会の級別テスト検定が、まさに始まるところだった。みな緊張しながら、専門委員の説明に耳を傾けている。

 さっそくゴール地点に下りて足場を固め、斜面に向かってカメラを構えた。右と左のコースから、受検者がそれぞれ大回りで滑り下りてくる……のだが、一眼レフの扱いにちょっと戸惑った。せっかくズームにしても、シャッターのタイミングがずれてしまい、受検者がぴったり枠に収まらない。うまく入ってもピンボケだったり、受検者の腕の先や脚の先だけ、枠から切れてしまったり。

 ああっ難しいと、独りカメラと戦っていると、上田英之総務本部長より、「大井さん、スキー技術強化合宿を取材してきてもらえる?」と指令が。さっそく、いいもりゲレンデのさらに奥、ストレートウィスキーコースに向かう。

山田さんと市野さん 伊藤委員長と柳橋監督

◆「山田さんと雪上の市野さん」

 ゲレンデの下では、柳橋泰久SAJ教育本部イグザミナ委員と、伊藤明子SAK専門委員が立っていて、つぎつぎ滑り降りてくるSAK強化選手に、親身なアドバイスを与えていた。昨日までは、竹腰誠SAK専門委員も参加していたという。

 その横で、山田隆SAK副会長が、どなたかと仲良さそうにお話ししている。よく見ると、SAJの市野聖治氏ではないかっ!SAK理論講習会で最先端のスキー理論を披露してくださる、市野氏だっ。やはり壇上と同じ顔をしている。少し、芸能人に遭遇したような気分となり、「いつも背広姿だから、スキーウエア姿は新鮮だなあ」と思いつつ、職業カメラマンのごとく、アップや遠景などたくさんのカットをぱちぱちカメラに収めていった。

 こういう時の一眼レフは、いかにも報道カメラマンのようで、かっこうがつく。ああ、パナソニックを持ってきてよかった。市野氏は、どうやら隣で滑っている愛知県スキー連盟の強化選手にアドバイスをしているらしい。滑っているところをぜひ見たいっと思ったが、残念なことに、市野氏の足には、ふつうの運動靴が装着されていた。

米粒1 米粒2 なかなかいいじゃないですか

◆「米粒ショット」

SAKの強化合宿の参加者は15、6人。うち、指定選手は5人だそうだ。さすがにみな、速くてダイナミックに降りてくる。なかには攻めすぎて、転倒する人も。選手のだれかが「もっと腰を出していけば板を踏めるんですよね。もう一回いいですかっ」と伊藤委員に精力的に話しかけ、再びリフトに向かって行く。みな熱い。

 伊藤さんは、ときおり「今、降りてくるのが佐藤選手です」などと、私に教えてくれた。一眼レフでやっと選手をつかまえたが、あまりに速いのでズームできず、米粒みたいなショットになってしまった。

 同じウィスキーコースでは、石井淳也SAK専門委員のスキー技術レベルアップ2班も練習していた。私も2年前、車山の研修会で石井さんに教わった。石井さんはとても熱心でまじめだ。昨日のウルルでの宴会終盤でも、みんながバタバタとラウンジに倒れている中、一人、ウルルの窓ガラスに向かって、片足でスキーのかっこうをなんべんもしていた。さすがだっ。

野地副会長 山田SAJ立会い委員長

◆「閉会式」

 午前11時30分。エスカルプラザ内で、吉岡強SAK専門委員の司会による閉会式が始まった。

 野地澄雄SAK副会長、山田隆SAJ教育本部広報委員会委員長、株式会社エンレイの駒谷嘉宏代表取締役のあいさつが続き、さらに主任講師として、渡辺三郎SAK教育本部長から「今回は『生涯スキースポーツリーダー講習会』を担当し、白馬47をはじめ全山くまなく滑った。距離が長くてスキーの本質が味わえるこのスキー場のすばらしさを、しみじみ思った。来週の技術選や正指・準指検定において、今回覚えた技術をぜひ発揮してほしい」との講評があった。

 スキー技術強化合宿を担当した柳橋泰久SAJ教育本部イグザミナ委員は「3日間すべて違う雪質で苦労したと思うが、技術選に向けた選手たちにはいい経験になった。どの雪質でどのように滑ればいいかを学び、車山でいい滑りを見せてくれることを期待している」と話し、さらに和田均SAJパトロール技術員からの講評が続いた。

 ハンディキャップスキー教室については、内海弘和ハンディキャップ委員から「みんなどんどん上手くなってきた。3月にはバスツアーを考えているので参加してほしい」と話があった。

級別テスト2級合格おめでとう スキー生涯スポーツ認定

八木智英子SAKハンディキャップ委員

4級合格おめでとう
3級合格おめでとう 2級合格おめでとう

◆「級別テスト結果発表」

 最後に上田英之SAK総務本部長から、級別テストの結果発表が行われた。1級は、残念ながら合格者なし。2級は、中野真理子さん、浅田悟さん、柳沢俊匡さんが合格。さらに、スキー生涯スポーツ認定書が、千葉哲雄さんに授与された。

 続けて、八木智英子SAKハンディキャップ委員からハンディキャップスキー教室の級別テストの結果が発表された。

 4級合格者は、加藤美和子さん、宮前こずえさん、富岡恵市さん。3級合格者は、竹田健一さん、工藤大輔さん、2級合格者は、大塚昭博さん、1級は合格者なし、という結果となった。

みなさん楽しかったですか おいしいカレーありがとう 岩井ママ

◆「裏メニュー」

 こうして、閉会式は終了した。ゲレンデでは、午後も引き続き養成講習会が行われる。

 私は昼発のクラブの人の車で帰京するので、急いで宿に戻って荷造りをしなければ。そう思ってエスカルプラザから去ろうとすると、いつもニコニコ顔の中田修SAK専門委員を発見した。きのうの2日目、雨の中、中田さんにはお世話になった。公認検定員クリニック13班で体験取材をさせてもらったほか、あまりの私の出来の悪さに、居残りで2本一緒に滑ってくれたのだった。雨がザーザー降っている中で。

 「すまなかった。中田さんっ」と心の中で手を合わせつつ、「中田さん。きのうの講習のポイントを言葉にすると、どうなるでしょうか」とたずねると、「膝を山に倒すのではなく、ウエートを内足の上にまっすぐ載せて、内足を二軸的に十分に使ってターンを行う」ときさくに教えてくれた。

 その後、てくてくとウルルに戻り、ふと、おなかがすいていることに気がついた。しまった。お昼ごはんがまだだった。そう悲しい気持ちで思っていると、まもなくウルルに戻ったハンディキャップ委員の八木さんが、機転をきかせてウルルの岩井オーナー奥さんに「裏メニュー」のカレーを頼んでくれていた。うれしい! 

 八木さんは、去年「ウルルのカレーがおいしかった」と私が話していたことを、覚えていてくれたらしい。なんとか人数分のご飯があることがわかり、みんなで仲良く食堂でカレーをいただいた。やはり、おいしい。来年は、閉会式に行く前にカレーを注文しておこうと思った。


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