五竜T行事 初日・1月13日(金) 平成18年1月13日(金)〜15日(日) 大井智子 広報委員 |
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◆五竜行事T「初日・1月13日(金)」今日から、五竜行事Tが始まる。 役員集合はきのうの晩、23時30分。その後、本部宿「ウルル」に集結した何人かで、資料をホッチキスで留める作業をした。SAK教育本部理事の木村徳善さんは、ウルルに向かう途中のコンビニで、ひとりせっせと資料をコピーしてきたらしい。 ◆「金色の朝日」朝6時45分。その資料が配布され、「ウルル」のロビーで役員ミーティングが始まった。今回の行事への参加者は約500人と過去最大だ。 「天候が安定していないので注意してほしい」(野地澄雄SAK副会長)、「SAKで今回が一番大きな行事。さすがSAKと思われる組織としよう」(山田隆SAK副会長)、「本日、チェアやアウトリガーを使ったハンディキャップの雪上セミナーを行う」(越前谷芳隆SAK常務)、「今回11の行事がある。各自がそれぞれの役割を全うしてスムーズな運営を行おう」(清水忠SAK教育本部理事)、「午後に雪上救急法を行うのでぜひ見学に来てほしい」(和田均SAK専門委員)、「北海道行事のレベルアップ講習会からカルテを作成している。次も参加したい、来てよかった、と思えるようなカルテを生徒に渡してほしい」(森本SAK専門委員)などの話があり、木村理事から、タイムスケジュールの説明が行われた。 ミーティングが始まったころ、まだ薄暗かった周りの景色は、だんだん明るくなっていく。大きなガラス窓の向こう側、カラマツ林の奥に連なる山越しに、ついに金色の太陽が顔を出した。3年前の五竜行事の取材で、初めてこの景色を見たとき、あまりにきれいで驚いた。当時の写真は私のパソコンの壁紙になっている。 時計は7時20分を指している。そろそろ朝ご飯の時間だ。
◆「む、むらやまさんっ」ゲレンデ内のエスカルプラザでは、8時30分から「2.5泊コース各行事」の受け付けが行われている。ここで、村山政幸SAK専門委員の姿に異変を発見……。びっくりした人も多かったと聞く。ときに、「62歳」と自分の年を10歳以上高く偽ることもある彼の姿が、ぐんと若返っているではないか。その頭上にはなにやら乗っかっている。この5000円ほどの代物は、望月博文SAJスノーボード専門委員からもらったものとか。「あったかい」といっては着けて、ちょっとずらしたり、はずしてして、周りのみんなを大いに湧かせていた。そうしたときの、あたりの雰囲気はなごんでいる。サービス精神旺盛の村山さんらしいなあ。
◆「シールいかがですかあ〜」今回は、千葉県スキー連盟(SAC)から、沓掛康弘SAC専門委員と三寺秀典SAC専門委員が派遣され、指導員研修班を受け持っている。1年ぶりに再会した三寺さんは、「去年、ホームページのレポートを会社の人に発見されてしまいました」と少し哀しそうな目で話していた。1年前に何書いたっけ……と記憶の糸をたぐりながら、ごめん三寺さんと心の中でつぶやいた。 受け付けでは、バナナの叩き売りのように、細川直行SAK専門委員が新発売の「SAKシール」を頭上に高く掲げて売っていた。一枚700円だそうで、手に取ってじっくり眺めていると、「えーっ、大井さんまだ買ってないの?みんな買った(……わされた?)んだよ」とだれかが言うので、「じゃあ2枚っ」と気前よく購入した。スキーノートに張っとこう。
◆「研修会でともだちになる」受け付けで、旧来の年上の友人、ヘルメットをかぶった柳沢和子さんを発見した。雪上でお会いするのは5年ぶりぐらいか? 柳沢さんとは、初めて五竜の研修会に参加した20代前半のころ、「ユースビラ」で相部屋になった仲だ。当時は女性の参加者が少なく、相部屋になることも多かった。部屋では技術的なことを教えてもらったり、ほかのいろいろな話をした。その後も浦佐や月山のスキーツアーに誘ってもらい、親交が深まった。 準指受検はたいへんだが、そうした苦労をともにくぐりぬけていくうちに、よそのクラブ員と知り合ったりする。専門委員の村山さんもそのひとりだが、いまも準指の同期と再会すると弾んだ気持ちになる。お互い顔は知っていても、名前は出てこなかったりするが、それでも「おうっ元気?」と親しくあいさつを交わせる。準指を受けて、よかったことのひとつだ。
◆「合同練習」明日は天候の崩れが予測されているが、今日の天気はまずまずだ。受け付けが終了して、9時30分、各班エスカルプラザ前に集合した。2.5泊コースの準指受検班は全部で5班。それぞれ引き締まった表情で、受検班講師の話に耳を傾けていた。 いいもりゲレンデに向かうと、正指受検班が合同でさっそく練習を開始していた。次々に滑り降りてくる班員に、田村眞澄SAK専門委員と清水忠SAK教育本部理事が、交互にアドバイスを与えている。正指受検班は2班のみ。講習内容や視点を均一化できるいいアイデアだと思った。 その後、ハンディキャップの講師セミナー(別項)を取材しながら、いいもりゲレンデの養成講習班や研修班の様子をカメラに収めた。再来週は岩岳で行われるSAKチャレンジカップに、広報委員の何人かで挑む予定だ。いまごろ、秘密特訓にはげんでいるメンバーもいるらしい。ポールをくぐる研修班の後ろ姿を撮りながら、つい試しに一本滑ってみた。
◆「ポジション」午後は、パトロールの雪上救助法(別項)がアルプスゲレンデで行われる。その取材に向かう途中、沓掛康弘SAC専門委員が講師を務める指導員研修会6班に遭遇した。アルプス第1ペアリフトに同乗した男性に、さっそく感想を聞いた。 「レッスンは、すねや上体の角度などポジションの確認。自分は思ったより上体が立っているので、かぶせ気味でちょうどいい。スピードに対応しようとすると、膝をぐっと入れて角を立てたくなるが、板を傾けるだけでなく、しっかり乗ってたわませて板を走らせる練習をした。斜面が急になると、斜度に合わせてコントロールするのが難しい。去年、準指に合格したばかりで、研修会として講習を受けるのは初めてだけど、千葉県の講師の方なので、内容は新鮮かもしれない」(30代、男性)。 リフトの上でアップの写真を撮影させていただいた。リフトを降りると後ろの班員の人が、「すみませーん。そいつの写真、消去しちゃっていいですからー!」と笑いながら叫んだ。 |
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