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五竜T行事 スノーボード
 
平成18年1月13日(金)〜15日(日)
大井智子 広報委員

ことしのテーマは

熱心に講習が行われています

五竜行事T「スノーボード」

 五竜行事2日目の1月14日(土)、午前11時。雨がぱらつく中、いいもりゲレンデに出ると、山本豊SAK専門委員によるスノーボード準指導員養成講習会が行われていた。去年はカービングの講習だったが、今年のテーマは「ずらし」。ショートターンでスキッドをテーマに、ゆっくりとしたリズムで降りて行く。角付け量の調整の仕方も、フリースタイルとアルペンでは違うらしい。スキーとの共通点もあり、スキーしかできない私にとっても山本さんのコメントはわかりやすかった。

部屋で楽しそうにミーティング インタビューする大井さん

 今年はスノーボードについて、ゆっくり雪上取材ができなかったので、その日の晩、ウルルの男子部屋で楽しそうにミーティングを行っていた講師陣に、陸上取材させてもらうことにした。

 今回のスノーボード行事には約40人が参加した。指導員研修会(担当:金子敦SAKスノーボード専門委員)は12人、指導員養成講習会(担当:山本豊SAKスノーボード専門委員)は9人、レベルアップ講師会(担当:岩森一也SAKスノーボード専門委員と今井正隆SACスノーボード専門委員)10人で、5人のハンディキャップ受講生を渡辺儀一SAK専門委員がサポートした。さらに8人が挑戦するバッジテストも、最終日15日(日)の13時半から行われるという。

◆「テーマはスキッド」 

 まずは金子敦さんの話。「スキーは長い歴史の中で技術が確立されているけれど、スノーボードは進化の過程にあって、日々変わり、スキーに比べると変化がすごい。ただ去年はまだ揺れていたSAJの方針も、今シーズンは確立されつつある。2005年から2006年にかけての課題は『スキッド』。今シーズンは指導員研修会で、テーマを受講生に本格的に伝えることができる。満足して帰ってもらえたらと思う」と話してくれた。

◆「ターンでずれを実践!」

 なるほど! それで山本さんの今回の講習会もスキッドだったのですね。

 そう話すと、山本豊さんは、「準指受験者の滑走技術は毎年異なり、比較的技術レベルの高かった去年はカービングを意識して練習した。今回は、ショートターンとロングターンのスキッドをメーンに準指養成講習会を行った」と教えてくれた。「準指検定では、スキッドがテーマの種目が6種類もある。種目にある以上、カービングとの違いを理解してもらった上で、どうしてスキッドが必要かを指導しなければならない。ロングターンでは、上体の先行のひねり動作に伴って、自然に下肢が付いていってずれてくる。上体と下肢が同調するのがカービング。今日、取材に来てもらったときは、ショートターンのスキッドをテーマに実践していた。どの動きでスキッドになるのかを理解してもらった上で、それを実行してもらった」(山本さん)。

 説明してもらっているうちに、だんだんスノーボードの様子がわかったてきた。

◆「バッジを望む人と、レベルアップを望む人と……」

 次に、岩森一也さんの話を聞いた。「去年はレベルアップ講習会を3回行い、最後の行事でバッジテストを行った。今回は、各行事ごとにバッジテストを行っている。レベルアップ講習会を受けて、自分がどれぐらい上達したかを試せるようにと、すぐに検定を受けられるようにした。レベルアップの班員には、検定を受ける人も受けない人もいる。受検する人には、『受かるためにはどうしたらいいか』といった質問に対して的確にアドバイスを行い、レベルアップを望む人には、基本的なことなどニーズに合ったものを教えていく。うまく分けつつ、レベルアップからバッジテスト、さらに準指、正指受検へとつなげていけたらと思う」(岩森さん)。

熱烈指導中 思うように出来ましたか

◆「スノーボードの講習会は、南関東では神奈川だけ」

 最後に、千葉県スキー連盟から参加してくれた今井正隆さんの話を聞いた。「千葉県スキー連盟では、2005年から神奈川県の行事を公式行事として認定している。千葉からの今回の受講生は5人で、1人がバッジテストに挑戦する。千葉県のスノーボードの専門委員は4人いる。将来、独立した行事を確立するために、今回も参加させてもらった。もともと自分は生まれも育ちも神奈川県で、神奈川県の養成講習会を受けて受検した。独立したスノーボードの講習会は東京都スキー連盟もやっていない。南関東ブロックで実施しているのは、神奈川県だけだ」という。

 そうなのか。それは知らなかった。

 さらに岩森さんが補足してくれた。「スキーと違って、スノーボードの養成講習会を県で独立してやっているところは少ない。今回の準指養成講習会の内訳は、神奈川県3人、東京都2人、静岡県1人、千葉県3人だ」。なるほど、神奈川県のスノーボード講習会は、なかなかの老舗なのですなあっと感心しているところで、ウルルの岩井オーナーから「大井さん、電話ですよ」と呼ばれた。

 受話器の向こう側には、木村徳善SAK教育本部理事が。ライトアップしている夜のゲレンデをぜひ、取材してもらいたい、という依頼であった。これについては、のちほど、ふだん知らない五竜ゲレンデのきれいな景色を目にすることができた。こちらは、後の番外編で。


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