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五竜T行事 2日目・1月14日(土)
大井智子 広報委員
「温熱導子付・低周波治療器」の体験 皮膚の痛みを感じなくて、すごく気持いい

五竜行事T「2日目・1月14日(土)」

 外は朝から雨が降っている。開会式が終了すると、エスカルプラザ奥では、指導員研修会とクリニック班を対象にビデオを使った理論研修が始まった。午前中、小降りだった雨は、午後になると本格的な降りになった。

◆「点が線になった」

 午前10時半。さっきまで開会式が行われていた場所は、SAK協賛企業・丸菱産業株式会社による「温熱導子付・低周波治療器」の体験コーナーに早変わりしていた。肩を体験治療していた女性に感想を聞いた。

 「先週、車山スキー場で転んで、首の左側がむち打ちのようになった。刺激がやさしいので、毎日使ってもいいかなと思う。車山でも紹介してもらった」と話す30代の女性は準指導員。今回参加したスキー技術レベルアップ講習会についての感想も、次のように教えてくれた。

 「講師の石井淳也先生は現役の選手なので、自分の感覚を伝えてくれる。人の感覚を聞くのは新鮮で、石井先生の感覚が気に入った。これまでいくつかの点だったことが、今回結びついてクリアになった。講習会はよかった。来週の技術選を目標にしている」。

◆「皮膚が痛くない」

 別の男性にも感想を聞いた。「腰を5分治療した。普通の安い機械は電気のレベルを上げると、皮膚が痒くなってはずしちゃう。それに比べると、皮膚の痛みを感じなくて、すごく気持ちいい。あとで宿にも機械を持ってきて体験させてもらうことにした。今回はクリニックの参加。デジエントリーで登録がうまくできてなかったため、現地で申し込んだ。3000円のペナルティーは高いと感じた」(30代、男性)。

 その日の夕方、雨に濡れてエスカルプラザに入ると、まだ体験コーナーは続いていた。せっかくなので私も体験することに。まずは、心電図の検診で使うような器具を肩に取り付けてもらう。スイッチが入ると、コンコンポコポコと刺激がやってくる。肩のあたりがじわりと温かくなってきた。

 刺激は直接、神経に作用して、筋肉の収縮をうながすそうだ。「皮膚が痛くない」との感想が多かった理由は、電流の形が方形波で、波形の先端が「とがっていない」せいらしい。安いマッサージ器の波形は「とげ状」なので、肌にぴりぴりちくちくするという。ははあ、そういうことなのか。

定価は19万8000円。SAK値引きもあると聞く。

真剣に練習をしています 古林講師の班

◆「トイレにもスキー持参で」

 再び、午前11時。雨がぱらつく中、いいもりゲレンデに出ると、各班ごとに熱心な講習会が行われていた。リフトの上で、準指養成講習会1班の女性に感想を聞いた。「古林康隆先生は細かいところまで教えてくれて、わかりやすい。北海道行事にも参加した。五竜に来る直前にカゼをひいてしまい、どうしようと迷ったけど、来てよかった。これまで、理解できずに「もやっ」としていたことが、少しずつ晴れていった。去年はSAK韓国ツアーにも参加して、県連の人たちと知り合いになり一緒に滑ってもらった。韓国は日本と全く違って、リフト乗り場では周りにおかまいなしにわれ先にと乗りこんでくる。スキーを盗難された人もいて、片時もスキーが離せなくなり、最後にはトイレの中まで持って行った。どんなに下手な人でも、玉のようになってゲレンデを滑り降りてくる。ナイターも夜の12時までやっていて灯りがこうこうとついていた」と、韓国スキー裏事情を教えてくれた。

◆「今年と去年の違い」

 午後は本格的などしゃぶりだ。養成講習会では各班横断的に希望者をつのり、雨でも外で滑りたい人用に、所属班を超えて参加できる2つの班が設けられた。残りの人たちを対象に、エスカルプラザでビデオ講習会が行われた。ビデオが終わるとそれぞれのテーブルでは、専門委員を囲んで自由な質疑応答が行われていた。

 ある30代の女性は二人で、向井裕一専門委員にプルークターンの脚の開き出しについて質問をしていた。質問が終わってから感想を聞くと、「去年、準指受検して、今年は2回目。今回、森本珠水先生に教わった。アドバイスは短くて要点がわかりやすい。自分には頭とからだの動きが連動しないところがあるので、そのずれを個別に教えてもらった。去年は行事ごとに先生が異なり、自分の解釈も足らないせいか、先生によって種目の表現が違うと感じ、最後まで迷った。今年は、クラブで何人か受検しているので、宿で各班で習ったことをすり合わせてみた。どの班も教わったことがほとんど一緒で、統一されていると感じた」と教えてくれた。

SAKでは検定委員会を立ち上げて、森本委員長のもと、専門委員のレベルアップや、各種目の解釈の統一を図っている。講習会終了後のゲレンデでは、黄色いウエアの集団がプルークターンやシュテムターンを何度も滑って見解の統一を図っていた。その成果が現れているのだとしたら、なによりうれしい。

真剣にレベルを合わせて 森本委員長と専門委員

◆「みんなの感想」

 ほかにも、受講生の感想を聞いた。

 準指養成講習会に参加した40代の男性からは、「今回、2回目。講師の先生は詳しく教えてくれて、とてもよかた。ただ、理論講習会などで、友達に話しているのではないのだから、もっと緊張感を持って真剣にやってほしい感じることがある」との指摘も。講師の側には、一人で参加している心細い受検生の気持ちをほぐしたいという配慮が大きく働く。SAKの活動を取材していると、そのやさしさや、なごやかさを魅力と感じることも多い。そうした魅力をなくさないように、今回のような指摘も厳しく受け止めたいと思う。

 ほかにも、いろいろな参加者に以下のような感想を聞かせてもらった。

 「昔に比べると、説明がわかりやすい。今の技術が単純になったこともあって、ごちゃごちゃ説明するのでなく、ポイントを説明してから、実演してくれるのでいい。自分たちが実際に教えるときにも、わかってもらえると思う」(指導員研修会10班に参加した、30代男性)

 また、指導員研修会4班の40代男性は次のように教えてくれた。

 「初日は欠席者が多くて5、6名しか集まらず、自分としては待つことも少なく楽しいレッスンだった。3日コースと2日コースがあるのは、わかってなかった。2年ぶりのスキーで、7年物の板では滑りにくいだろうと思い、サロモンステーションでエキスパート板をレンタルした。最初はSCという小回りカービング専用板で、斜滑降ジャンプで膝に無理な力がかかって、ボキと不気味な音がした。カービング板の恐ろしさを体で感じた。板をデモ3v(小回り用)に変え、その後は無理をしないように慎重に滑った」。

 「2日目は雨で、久しぶりに手袋を絞って滑ることになった。雨でポールができなかったのは残念だった。実技研修が終わってから、ビデオを見ていた。佐々木選手の滑りは、これだーって感じがした。山田耕太先生はバリエーションが豊富で、覚えきれないほど。まじめに、メモ録音したいと思った。滑り終わった時、いくつか指摘してもらったが、さらに一言あるともっとよかった。3日目は、最新小回りをテーマにした研修で、内足が使えないのが良くわかった。3日目の、ゴンドラ終点から下までの一気は辛く、脚がパンパンになった」。

 みなさんの声を聞かせていただき、ありがとうございました。


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