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●特別講演 全日本スキー連盟常務理事 皆川賢太郎 現在SAJでは常務理事という立場で、マーケティング広報委員会、コンプライアンス委員会、公式用品委員会のほか、競技本部ではアルペン部を担当しています。 本日はスキー連盟のことについて話をしたいと思います。 ◆スキー人口及びSAJ会員の推移 1992年のスキーバブルから1998年ピーク時のスキー人口は1800万人といわれました。その後、2002年から減り始めて、2013年には770万人となっています。スキー人口は減っていますが、SAJの登録会員数はあまり変わっていません。コアな部分はあまり変化していないことが分かります。 ◆雪=資源 世界的に見てスキーが出来るような積雪のあるところはかなり限られています。日本のほかには、ヨーロッパのアルプスや北米などの一部の地域だけです。寒いところでも氷になってしまっては滑れません。こうしたことから「雪」イコール「資源」だと言えます。 ◆インバウンド 日本政府は2020年までの外国人旅行者の目標数を、これまでよりも倍増し、4000万人とする目標にしました。日本国内のスキー場でも欧米外国人の姿を多く目にするようになりましたが、実はアジア圏の旅行者が一番多くなっています。1年を通して見てみると1〜2月の旅行者に若干の落ち込みがあることが分かります。こうしたことからウィンタースポーツをやる目的で外国人を呼ぶことが出来れば、もっと増加させることが可能であると思いますし、今後色々なところと連携していきたいと思っています。 ◆ウィンタースポーツ統括団体だからこそ基幹産業を担っている SAJ常任理事は会社でいえば取締役の立場だと思います。自分自身も会社を経営していますが、選手時代から感じていたことは、SAJという組織はプラットホームとしての役割を果たすことが必要だということです。これまでは強化や育成に力を入れていましたが、スポンサーやメディアや市場などの情報集約する役割としてのプラットホームです。 現在のSAJの収益割合を見てみると、登録料などの会費が約3分の1を占めています。他の競技団体で見てみると、水泳連盟やスケート連盟は、大会などのイベントでの放映料などが多くの割合を占めています。競技団体としては、国民に対する「普及」とシンボリックな役割である「競技」の2本柱をきちっと守ることは絶対必要ですが、こうしたことも考えていかなければいけません。
◆Branding 興行化 invest SAJマーケティングは「独立自尊」を目指します。自分たちで売り出すことを考えます。SAJは冬季スポーツ6競技団体統括団体として全日本スキー連盟フラッグシップ&ロゴ、キャッチコピー「SNOW JAPAN Road to PygoneChang 2018」を掲げて既にキャンペーンを始めています。 大会の誘致活動についても何年も前からの準備が必要ですし、そのためのプレゼンテーションが大事です。昨シーズン行われたワールドカップ湯沢苗場大会も、何年も前から取組んでようやく開催に至りました。 興行化をうまく進めるには、分かりやすい選考を確立することが重要です。全日本選手権で優勝したら必ず出場できるとか、選考は内輪の仲良しで決めるというものではないものです。 SAJメディア(SNS・動画配信)の開発について、ワールドカップなど大会の放映権は高すぎて簡単には手が出せないところですが、商業目的でないものは映像利用ができるので、SAJ独自に発信できる、ブランディング映像を作ります。技術選手権優勝者を必ず映像化することは決定していますので、ぜひ頑張ってください。 2017年には冬季アジア札幌大会が開催されます。2018年ピョンヤンオリンピック、2022年北京オリンピック、2026年オリンピックには札幌がオリンピック招致立候補いたしました。新潟もようやく準備を始めたところです。 雪を観光資源としたJAPANモデルの再定義をして世界中に発信したいと思います。モデルは先輩がすでにつくっています。 スキー連盟の話は以上ですが、私個人の夢としては最終的にはスキードームを作りたいと考えています。ご清聴ありがとうございました。 ◆質疑応答
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