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韓国行事 特別寄稿 指導員研修会inドラゴンバレー
平成17年2月6日 逗子スキー同好会 深沢啓子

山田副会長 ココアはおいしいですか
深沢さん(左)、押川さん

◆特別寄稿の理由は?

 ドラゴンバレーの報告が「冬ソナ」探しの一色なので、指導員研修会班の真面目な報告も必要かなと思い、感想として書いてみました。

◆担当講師は、なんと山田隆SAK副会長

  韓国中の青空を全部このリゾート地に集めたような絶好のスキー日和。

 頬に触れるやさしい陽射しと風は、どこか親しみを感じるような、同じアジアの香りがしました。「最近、こんなに人が居るスキー場を視るのは久しぶりかな?」

 スキーウェアーのファッションスタイルや、飛び交う言語から見て、アメリカやヨーロッパからのお客さんも多く来ているらしい。しかし混んではいてもリフト待ちの行列はなく、緩斜面の広いゲレンデではそれぞれが雪と楽しんでいる姿が見られます。

 さて、われわれ指導員研修班の担当講師は、なんと山田隆SAK副会長です。景色に見とれている間もなく早速ゴンドラステーションへ。ホテル内だけでなくゲレンデのあちこちにも「冬ソナ」のドラマ撮影ポイントがありますが、わが班は皆、気づかないのかあるいは無視しているのか、まったく無関心のようです。

ここがゴンドラ山頂です
昼食、その前に乾杯!

◆コースを覗くこともなくひらひらと降りていく

 ゴンドラから見渡す山並みはもう北朝鮮の国とか。ゴンドラは約20分かけて山頂へ到着。

 ここにも等身大のあの二人のパネル!記念写真の順番を待つ各国のツアー客の人だかりについ板をつけることも忘れ見とれてしまいました。我に返るとすでに先頭の黄色いウェアーは移動を始め、コースを覗くこともなくひらひらと降りていきました。そしてその影に次々と吸い込まれるように続いて滑り降りていきます。コースは幅広く、よく整備された堅く締まった滑りやすいバーンです。紅一点でいつも最後尾の私が集団に到着すると、素敵?いや不敵な笑顔で迎えてくれる山田先生ですが、息つく間もなくまたすぐに爆走トレーンが出発します。いったい「二軸理論」はどこに落ちているのかと探している余裕もなく山頂から4本! ようやく「お茶するって言うのはどうかな?」息も絶え絶え、待ちに待ったティータイムです。ゲレンデを見渡せるテラスでホットココア。「なんて素晴らしいシチュエーション!」山田副会長の「スキー四方山話」やこんなところでなければ絶対に聞けない「楽屋話」に耳を大きくして聞き入り、豊富なスキー経験に裏付けられたもうひとつのスキーの楽しさを伝授していただきました。昼食はゴンドラステーションのフードコートでイタリアン。ガイドさんに教わった俄かハングルでピザとパスタをゲットしました。
 午前中はほんのウォーミングアップだったようで、午後はまた、二軸理論を語りながら風切って・・・・もう初日からクタクタ、膝をグラグラにされて解散となりました。

ちょっとクタクタかなぁ…
たっぷり滑って…

◆今日は朝からノンストップ3本!

 翌朝の集合時間は9:30とのこと。ただし35分になっても講師が来なければ自主研修との条件付でした。心の底で何かを祈ったのは言うまでもありません。が、深夜に渡る公務にもかかわらず、翌朝、山田副会長は顔色一つ変えずに「おはよう!」

 今日一日の不安を予期させる笑顔に思わずうなだれ、そして空を見上げてしまいました。

 「あ〜、今日もうらめしいほどいい天気・・・・」今日は冬ソナツアーに春川に出かけたメンバー以外、全員でひとつ尾根を隔てたゴールドトップのコースへ行きます。初めて体験する6人乗りリフト。どこに腰をおろしていいのか迷うほどの幅の広い座面ですが、私的(?)には嬉しいサイズでした。すでに9:00から講習が始まった別の班の様子がリフトの上から見下ろせて手を振ったり声をかけたり。緩斜面中心で幅広く長い距離のこちらのゲレンデも硬く滑りやすいコンディションでしたが、今日は朝からノンストップ3本! 一息ついたあとはまたレインボートップへ戻って昼食。今日は焼肉?うどん?ハンバガー?それぞれが好きなお店に散りました。

◆ちょっと気を緩めたら奈落の底

 午後はまたゴンドラでスタート。まだ滑っていないコースを次々と走破し、究極は昨日大会で使えなかったコースへチャレンジ。車山のきらきらバーンを思わせる不気味な超急斜面です。「ゴメン!私は迂回路へ・・・」しかし、皆の無言のプレッシャーによって首をつままれるようにしてスタート位置へ戻されました。コブがないのがいっそう不気味さを強調しています。ちょっと気を緩めたら奈落の底。超大きな滑り台? レールのないジェットコースター?極度の緊張感でほんとに吐きそうになった私ですが、(さっき食べた昼食の中身を考えたら)絶対に吐けないと思い、口を押さえながら滑落したのか滑ったのか・・・・。さすがにいとも簡単に滑り降りた山田さんの口から出た言葉、「怖かったなあ!」(うそー!)私は心身ともにいっぱいいっぱい。吐き気とめまいで倒れそう。韓国まできて涙でゴーグルを濡らすとは思いませんでした。

リゾートにきたんですよネ…
ヨンピョン レインボーコース

◆リゾートにきたつもりが、国内研修会よりハード

「これで全部滑ったかあ?」と山田副会長。これでようやく研修会は終了しました。

「ナイターは夜中の12時までできますから・・・」

 リゾートにきたつもりが、国内研修会よりハードだったことを皆さんにお伝えできたでしょうか?県連の皆さんにも、「冬ソナ」は別として、是非この美しいスキー場を経験していただきたいと思い、来年度以降も韓国行事として継続していただけることを願っています。神奈川県スキー連盟の仲間に入れて頂いてから10余年になりますが、山田先生のクラスで講習を受けられたのは初めてでした。山田副会長には、思えば`90シャモニーでもお世話になり、準指検定会では急斜面で緊張して順番を待つ私の目の前で滑落を披露して下さったり、富山県での正指検定会では山田副会長のタイムが制限滑降の基準タイムになったり、今までいろいろな意味で接近遭遇する機会がありましたが、今回もまた得がたいチャンスをいただいたけたことを感謝しています。二軸理論は「未熟理論」のままでしたが、チーム山田のトレーンの末席を汚したことの誇りを大切に胸にしまって帰国の途に着きました。


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