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環富士山スキー技術選手権大会に参加して 小田原スキー協会 トライアルスキークラブ 井上 英年 |
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チェアスキーヤーである私がスキー技術で表現することを、健常者の大会の中でどのように評価されるのか?客観的な評価を知りたくて、神奈川県スキー技術選手権大会に参加してきましたが、今回、初めてH26年3月15日〜16日に開催された『五竜V』環富士山スキー技術選手権大会に参加いたしました。 チェアスキーヤーとして「1つのスキー」の実現を志す者として、障害の有無に関わらず、一般参加者と同じく参加申込を行った結果、私は、年齢部門別・男子3部での参加となりました。 神奈川県スキー連盟主管という中で開催されたこの大会に、私を含め4名のチェアスキーヤーが参加しました。 現在、神奈川県スキー連盟の行事やホームページにおいて、チェアスキーヤーが健常者と同じゲレンデを滑る姿を見ることは、さほど特別な環境ではないと思います。近年では、雪上行事への参加を積極的に行っているため、健常者の方と雪上で関わりを持てる機会が格段に増えております。また、県連の中においては、チェアスキーヤーは見慣れた存在となりつつあります。 しかし、この大会は神奈川県技術選手権大会とは異なり、県連以外の方も多数参加されており、その中には、チェアスキーを知らない、滑っている場面を直接見たことがないという参加者の方々もおられました また、ジャッジの中にも県連以外の方がおられ、チェアスキーで滑っている場面を見たことがないという方もおられると伺い、当初、とても難しいジャッジになるかも?と想像していました。しかし、各競技種目終了時に掲示される電光掲示板を見る限りでは、ジャッジ間での点数の差はなく、スキーヤーとして客観的にジャッジされていることに正直、驚きと共に心からの感動に包まれたことは、言うまでもありません。 大回りでは、バーンコンディションも良く、それゆえに、ゴールエリア辺りに存在したギャップで飛んでしまうチェアスキー選手もいました。しかし、午前中と午後の雪面の状況はこの日、劇的に変化します。総合滑降の開始時刻には、ターンを刻むことが難しく感じる程に雪が重く変化していました。この大会に出場するのが初めての私達(チェアスキーヤー)は、大会の常連の諸先輩方の忠告やアドバイスの通りに?コースぎりぎり、ネットを目指してチェアスキーヤーTeamとして総合滑降に挑みました。しかし、あまりにも刺激的な滑りになったようで、懇親会内で私たちチェアスキーヤーが紹介された時には、くれぐれも安全に競技を行うようにとのご指摘を受けてしまいました。 今回、環富士山スキー技術選手権大会に出場して感じたことは、スキーは完成されたスポーツであるがゆえに、使う道具に違いはあっても、同じ斜面を滑る為にスキー板を操る技術に対して、客観的に評価を受けることが出来ると改めて確認できました。障害を持つスキーヤーとして、スキー技術を評価して頂ける機会を与えてくれた第12回環富士山スキー技術選手権大会ですが、その場に選手として参加することが出来たことは、私のスキー人生において、とても特別な瞬間でした。 大会に参加するにあたり、ご尽力頂いた全ての方々、大会運営にあたられた皆さまにこの場を通じて、心からの感謝と共に御礼を申し上げます。『ありがとうございました。』
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