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スキー公認検定員クリニック理論
スノーボード検定員クリニック
公認スノーボード指導者養成講習会
スキー指導者研修会理論
シーズン開幕式/選手認定式・表彰式


平成27年11月14日(土) 川崎教育文化会館
広報委員 中里、佐藤、森、高木



【スキー指導者研修会理論】


片忠夫会長

岡田良平SAJ理事

■上田専務理事挨拶
 皆様すでにご承知のこととは思いますが、河野太郎会長が国務大臣に就任されました。
国務大臣は公益財団法人の役職を兼任することは出来ないことから、定款に従い、前副会長である片忠夫氏を10月28日に開催した第11回理事会にて、次期会長として選定しましたことをご報告申し上げます。

■片会長挨拶
 全日本スキー連盟が90周年、神奈川県スキー連盟が75周年、川崎スキー協会も75周年を迎えます。
SAJ役員人事では、会長に52歳と若い長野県の北野建設社長の北野貴裕さんが選出されました。神奈川からも岡田教育本部長が理事として選出されました。
今シーズンは苗場でワールドカップも開かれます。県下23団体ある協会との絆を強め、この神奈川県特有の仕組みを活かして、シニアを活かし、ジュニアの育成を進めていきたいと思います。

■岡田SAJ理事挨拶
 SAJ新理事に選出され、青天の霹靂という思いです。前任の10年間活動された山田理事を引き継ぎ、クリーンで風通しのよい組織にしていきたいと思います。各部の垣根を越えて活動し、ジュニアの育成に力をいれたいと思います。皆様には少しでも力を貸していただきたいと思います。


中森指導員会会長

岡田教育本部長と佐々木圭氏

■中森指導員会会長挨拶
  皆様にお配りした指導員会の冊子の中から、2つだけ説明したいと思います。ひとつは3月26日、27日開催のフェスティバル。県連とのコラボ行事で、研修会免除となるものです。クラブ納会としてもぜひ利用してください。
もうひとつは3月3日〜5日のエンジョイスキー小海リエックス。ホテルはデラックスツイン。シャトレーゼが経営していて、露天風呂から出たらアイスの無料サービスがあります。ホテルとゲレンデは直結していて、夜も昼もおもてなしが溢れています。

■岡田教育本部長挨拶
 本日は特別講師として佐々木圭さんをお招きしました。 オリンピックの帯同コーチとして、皆川賢太郎選手などをサポートされていました。保土ヶ谷に在住ということで、今年から県連に所属されることになりました。


■特別講演 株式会社 SOIL WORKS佐々木 圭氏


株式会社 SOIL WORKS佐々木 圭氏

公演の様子

 プロフィールについてですが、大学院を修了後、新横浜の日産スタジアムにある横浜市スポーツ医科学センターに8年勤務しました。スポーツ科学でパフォーマンスを高めるため、モーションキャプチャーでくせや動きの評価や、歩行動作の良し悪しなど、いろいろな測定などを行い、アスリートへのアドバイスを行っていました。
 その後、SAJアルペンナショナルチームのトレーナーとして、大会に帯同しました。ヨーロッパでのトレーニングですが、シーズン外ならばジムで筋トレなどのトレーニングも十分行えるのですが、雪上になるとトレーニング室がないので、ホテルの廊下などで滑る前の準備運動、バランスボールなどを使って行いました。今シーズンはSAJ理事になった皆川選手が、技術選に参加することになり、甲信越大会のサポートをすることになっています。

 今日の講演は、常識とされているものをいったんフラットにして聞いてほしいと思います。そしてこれから迎えるシーズンに向けて、体の調整に活かしていただきたいと思います。
 トレーニングのイメージは、筋肉を強くしたり、筋肉を大きくしたりすることだと思いますが、漠然とやっていても望んでいる目的への「モノ」となっているとは限りません。トレーニングまでの流れとしては、まずカウンセリングがあって、チェックし、評価分析を行って、それにあわせてトレーニングを作成します。
パフォーマンスの向上とは、性能や機能、または効率を良くし、今できなかったことができる様に、今できることが2〜3年後もできることだと思います。
 トレーニングの効果を高めるためには、まずアライメントのチェックをします。アライメントとは姿勢で、姿勢が悪いと動かせないものも出てきます。体の柔軟性、可動域のチェックを行い、そのあるなしによって改善プログラムを考えていきます。理想的な姿勢は耳孔、肩、大転子、ひざ、くるぶしの5点がまっすぐなラインになっていることです。脊柱の構造がS字の形状がとれていること。なぜ姿勢に注目するのかといえば、パフォーマンスやトラブルに影響があるからです。正しい姿勢であれば機能的な体の使い方ができますし、けがのリスクが低くなります。「一流な人はなぜそこまで、見た目にこだわるのか?」という本が出ていますが、ビジネス界でも正しい姿勢は注目されています。

 ここで簡単に猫背チェックをしたいと思います。両手を曲げてひじを体の脇につけて、ひじを支点に両手を開いてみてください。180度開けば問題はありませんが開かなかった人は猫背です。会場のかなりの人が猫背であることがわかります。
 うまく機能していない場合には、関節にも問題がある場合があります。人は重力に抵抗しながら生活しているので、常に抗重力筋というものが働いています。このため姿勢の5つのポイントの一つでもずれていれば、バランスをとるために他のポイント全てがずれてしまうことになります。人は支持基底面が狭いことと、重心が高いことからバランスがとりにくい生き物です。

 なぜ柔軟性が必要なのかといえば、柔軟性が高ければ疲労物質が溜まりにくいことがわかっていて、長時間運動することが可能になり怪我もしにくくなります。また、動きのスピードがアップし、大きなエネルギーを発生することができます。柔軟性を高めるためのストレッチとしてダイナミックストレッチ、「ムーブメントプレパレーション」というものがあります。神経系の機能アップにもなるもので、可動性、柔軟性、安全性の向上につながるものです。筋肉を伸ばした後に筋肉を収縮させるもので、「ハンドウォーク」(前屈した後に前方に歩く⇒腕立て)を実践してみて体感できると思います。「ファンクショナルトレーニング」は体幹の筋力、固定度を増すトレーニングです。このトレーニングの大事なところはごまかしてやってはだめで、正しい形でやることが重要です。体幹を固定できれば体がブレないで安定してスムーズに動き始めることができます。筋肉を効率的に使えて動き始めから大きな力を使うことができます。スタビリティ(固定)とモビリティ(可動)をうまく利用することが大事です。体幹の固定力とは正しい姿勢をキープできることであり、「固まっている」と「固める」は違うものです。腰回りには骨がないのですが、「ドローイン」で腹横筋を鍛えることで固定度を増すことができます。

  トレーニングで大事なことは「コンディショニングを把握し、その状況を改善する」ことです。ここでまた皆さんにスクワットテストをしていただきたいと思います。目をつぶってスクワットをしてみてください。曲げた状態で目を開けて、ひざの位置を確認してみてください。ひざの位置が左右で違う場合には、骨盤の位置がずれている、回旋している可能性があります。
 機能改善のプロセスとして、バランスがよいと体の軸が作れます。骨盤を立てた状態になれば、股関節運動が柔軟に行えます。

   最後に、灯台下暗しといいますが、体の中でも足は重要です。片足は28個の骨からできていて、3点で支えています。3点を3つのアーチで構成しています。正常な足の人は2割程度で、7割の方は左右差があるといわれています。すべては姿勢から始まるもので、自分のコンディションを把握すること、基礎の土台である足が大事です。スキー靴にカスタムインソールを入れている方は多いと思いますが、普段からコンディションに合わせたインソール使うことも有効です。

  

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