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南関東ブロック研修会
雪上研修会レポート 上田英之理事、徳本進理事


柳橋泰久講師、佐藤拓也SAJデモ班

真剣な講習風景

嶺村聖佳ナショナルデモンストレーター

ナンバ歩きの実演です

◆ナショナルデモンストレーター嶺村聖佳班をレポート

 車山高原スキー場の努力で、雪上の研修会が実施出来る状態になりました。いよいよ神奈川のブロック技術員を対象とした研修会開始です。先週行われた中央研修会を受けて、全日本スキー連盟から派遣された竹田征吾、峰村聖佳のナショナルデモンストレーター、柳橋泰久イクザミナー委員会委員と佐藤拓也SAJデモンストレーターの4名で3班構成となりました。

◆ナンバ歩きの講習からスタート…私の技術選での身体の動きと似ている

 雪上に出てビデオのビューファインダーを覗き込むと、いきなり、嶺村聖佳班が目の前で研修中。チャンスとばかり取材させてもらいました。なんと嶺村聖佳講師、板をはずして雪上で歩きの講習中でした。「いま注目されているナンバ歩きをやってみましょう」と右足を出すと同時に右手を出す(ちょっとオーバーに演技)ナンバの歩きを実演していました。
  このナンバですが、私が技術選手権などで使っている体の動きとホントよく似ています。体の中心を捻じるのではなく、一緒に右なら右へ、左なら左へ動かしていく、これが内向にもつながってきます。では、この歩き方を皆さんでやってみてください。


出した前足に重心を

しっかり重心を乗せることが重要

◆私の1軸(中心軸)と2軸の違い

 出した前足(左足)に荷重して、この足を軸として、前足(右足)を出し、今度は右足に荷重して軸とするという感じになります。前足に軸があるということは、出した足にしっかり重心を乗せることが重要です。

 では、方向を変える場合、通常の歩き方ですと後ろの足で蹴って踏み出すのですが、ナンバ歩きでは、内足を出してそれに重心を乗せていくという感じになります。これは、いつも皆さんがスキーで使っている外主導と内主導に関係してくるのです。外側で蹴って内に入ってくるものが1軸(中心軸)で、内に軸を置いて外側を動かしていくものが2軸と、私の中での1軸と2軸の違いなんだと思っています。では、何が違うのかと言えば、重心がどちらによって運動を起こすかということだと思います。外側によりながらなのか、そのままダイレクトに内側によっていくのかという事です。


無駄の無い動作とは

真剣なディスカッション

◆なぜナンバに合理性があるのか

 ブロック技術員からの質問は、普段人間が生活している時の歩き方は、右足を前に出す時は右手を後ろにということで、ナンバ歩きではない歩き方をしているわけですが、こちらの方が理にかなっていてやりやすいからそうなっていると思うのですが。その不自然と思われるナンバをなぜスキーで行う合理性があるのでしょうか?

◆ひねって戻すという動作は無駄がある

 嶺村講師の答えは、わたしは進化したいと思って取り組んでいることなのですが、実際には速く動かなければいけないという状況では、やはりひねりの動作ですと、ひねって戻すという動作が、技術が上がれば上がるほど無駄なものになってくると、自分は感じています。内足に軸を作って行く方がトップコントロールは効率的でやりやすいと思います。

◆無駄の無い動きは正しいポジションと体の使い方を教えてくれる

 また、それは高い次元での話しなのでしょうか?との質問に対して、嶺村講師は、そんなことはありません。最初から無駄の無い動きが出来れば、結果的には技術が上がって、スピードが上がった時に対応できるポジションとか体の使い方にならしていく事になります。ポジションもいままでの猫背の姿勢よりちょっと起こしてあげたほうが重心が前にいって、滑る方向に動きやすいと思います。


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