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第70回 神奈川県スキー選手権大会(技術系種目)
兼 第13回 神奈川県ジュニアスキー大会 第2戦

平成24年3月9日(金)〜11日(日) 上越国際スキー場
競技本部専門委員 八木智英子


選手宣誓 宇都出鷹選手
(慶應義塾高校)

開会式の様子

スキー場責任者ご挨拶
高橋喜平太様

 3月9日金曜日から11日日曜日まで、上越国際スキー場で第70回 神奈川県スキー選手権大会(技術系種目)兼 第13回 神奈川県ジュニアスキー大会 第2戦 が行われました。
 「神奈川県で、誰が一番早いのか!!!」神奈川の王者を決める大会です。
 他の大会と違い、クラスに関係なく、ポイント順でのスタート。
 前日までの雨や雪の影響で、バーン状況が心配された中、スタッフの懸命なコース作りや、状況把握が功を奏し、ケガ人を出すこともなく、無事、県選手権を終了することが出来ました。


大会ゲレンデ

黙祷を捧げる片忠夫大会組織委員会委員長

【吉野大成・吉岡去私組織委員会委員からの報告】
 昨年3月11日午後2時46分、日本国中いや世界中を震撼させた地震と原発事故が発生しました。それからちょうど1年の歳月が流れました。
 その中で、第30回神奈川県スキー選手権大会及び第13回ジュニア選手権大会(第2戦)が、上越国際スキー場で開催され、熱き戦いは無事に終了することができました。
 震災と原発事故は、なかなかスムーズに復旧、復興は進んでいないようです。
 私たち神奈川県に所属するスキーヤーは、東北のスキー場で育てられました。また上越国際スキー場でも育てられ、そのスキー技術に磨きをかけてきました。
 私たちにとって、とても大切な場所なので残念でなりません。
 11日の同時刻には、吉岡競技本部長が表彰式の前に追悼の意を告げ、選手、父兄の方々に黙祷をお願いしました。
 片副会長による「ご起立を」の発声に合わせて、少年、少女、保護者、役員、地元の方々が音もなくすっと立ち上がり、こころを一つにして、あたかも願いがぴたりと一致したように、追悼の儀も執り行われました。
 前日10日の表彰式では、片副会長から河野太郎会長の「栄誉を讃える」旨の伝言も披瀝されました。また、SAKが「公益財団法人」として力強く歩む旨も、合わせて告げられました。
 更に、TCミーテイングの前に時間をいただき、片副会長から高橋喜平太(スキー場責任者)さんへ、スキー場と観光協会にむけた支援金が手渡されました。
 高橋さんを通じて、矢口観光協会長にも手渡されることになりました。
 これは、神奈川県スキー連盟の「義捐金活動」の中から、会員皆様の心温まる思い「絆」を込めた支援金です。
 観光協会長の矢口さん、スキー場の高橋さんは恐縮の喜びを隠しきれず、震災後の豪雨での災害にも触れ、目に光るものを見せながら感謝の意をあらわされました。
 今大会は、1年前震災で中止になったこともあり、選手、役員の格別な思いが交錯する中で開かれました。
 やはり競技会は、怪我人もなく無事に終了することが、最大の喜びであると実感しました。
 また、片副会長は「障害のある方々も、健常者と一緒に滑り、プレーを楽しむ姿は頼もしくあり、HC委員会を立ち上げた当初の理念が、しっかりと貫かれている。」と話されていました。


アナウンスに挑戦する
吉野組織委員

片忠夫組織委員会委員長

清水組織委員会副委員長

【片忠夫組織委員会委員長挨拶】
 昨年この神奈川県選手権大会は3.11の震災で残念至極でありましたが涙を飲んで中止にしました。時、同じくして今年このように盛会に開催することが出来た事へ大きな喜びを感じます。
 私たちは東北のスキー場で育てられました。
 この上越国際スキー場で「技を磨き」「多くの仲間」と供にスキーを楽しんできました。(財)神奈川県スキー連盟がスキー道場として愛用してきたこのスキー場が「豪雨」「震災」にもめげずに復旧されたことへ心から敬意を表します。
 スキーを楽しむ権利は人類皆同じです。今後も大いにみんなで楽しみましょう。
 子供たちのあの「真剣な姿」「済んだ瞳」に大会役員として心打たれました。感動をありがとう!!
【清水忠組織委員会副委員の挨拶】
 大きなケガもなく無事に大会が盛大に行われました。
 選手の皆さん、来年もこの大会でお会いしましょう。


中田圭技術代表

松坂徹憲競技委員長

阿南崇主審

【中田圭技術代表の講評】
入賞された選手の皆さん、おめでとうございます。
来シーズンも頑張って下さい。

【松坂徹憲競技委員長の講評】
 雪質が安定せず、大会初日よりコース造りには苦労しましたが、大会役員の連携のおかげで 1日目、2日目ともにレースがスムーズに進むことができました。
 コース整備に関しては、地元役員ならではの雪質の読み、判断、速さには目を見張るものがありました。
 今回の大会を通じて、選手のためになる大会運営は、大会役員の知識、技術、連携なしでは成り立たないと感じました。
 今後も経験を積み、選手のためになる大会運営を目指してゆきたいと思います。

【阿南崇主審の講評】
昨年の東日本大震災の影響により、2年振りの開催となりました。また、昨夏の新潟県大雨災害の影響により、大会会場の上越国際スキー場も大きな被害を受けました。このような状況の中で、今大会が開催できたことには大変感謝しております。
 さて、競技の方は「神奈川県スキー選手権」大会ということもあり、県のナンバーワンを決めるべく、組(年齢別カテゴリー)別にせず、SAKポイント順出走のレースとなりました。年齢に関係なく全ての競技者がSAKポイント順に競う大会という点では、非常に興味深く、有意義な大会だったと思います。
 競技初日となる10日はSL競技でしたが、前夜からの降雪のために硬雪剤が使用できず厳しいコース状況になりました。男女合わせて120名(内女子25名)の選手数ですが、男子後半の選手辺りからコースが悪化し、コース整備等に時間を要してタイムスケジュールの変更を余儀なくされました。ただ、上越国際スキー場関係者のご努力により、大きな遅延には至らず競技を終了することができました。
 2日目の11日はGS競技でしたが、前日とは異なり天候にも恵まれました。このため、硬雪剤も使用可能となり、一部のコース(急斜面)を除き、概ね安定したコース状況を維持できました。
 天候にも恵まれ、硬雪剤を使用したにもかかわらず、急斜面の一部において厳しい状況が発生したことは、今後の課題を浮き彫りにしました。上記の通り、「神奈川県スキー選手権」大会という趣旨の下で全ての選手が同一コースで競技することの意義もある一方、男女合わせて約180名(内女子選手39名)もの選手が滑走すると、コース整備の物理的な限界も露呈します。前日のSL競技同様、上越国際スキー場関係者による十分なコース整備が行われましたが、約20%の選手が途中棄権となり、その多くが男子後半に集中していました。
 今回、幸いにも主審という立場で競技運営の一員に加えて頂き感謝しております。その中で、同一コースで「神奈川県スキー選手権」を競う意義の重要性と、それに伴う参加選手数の限界という問題と課題を感じました。

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