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指導員研修会理論 理論講演
平成17年11月13日(日) 小田原市民会館
SAJイクザミナー委員会 市野聖治委員長

理論講演を真剣に聞く

市野聖治氏

◆新しく仮説的な理論をトップスキーヤー達が滑りの感覚として話し出している

 昨年に引き続きまして話をさせていただきます。
  教程が出来てから3シーズン経ちました。当初、大変心配をしておりましたが、毎年毎年ご理解をいただき、少しずつ自信を持ってきております。特に、先シーズンに感じましたのは、トッププレイヤーが自分がどういう風に滑るかというようなことを話す機会に出会いますと、すごい感覚を持っているんだな、新しく仮説的に示した理論を、トップスキーヤーの人たちが自分の滑りの感覚として表現をしだしたことです。


スライドも効果的です

熱烈講演中の市野聖治氏

◆すでに先の教程が必要になってきている、新しい3つの方向

 同時に、3年前の教程より先の教程が必要になってきたと感じています。そのときに考えられ方向として3つ考えています。1つは、今の教程が技術と指導にプラスして健康という概念がついてくるのです。これは抽象的な健康ではなく、実際にスキースポーツを行うことで健康になることが見えてくるような形です。2つ目は、中心軸、2軸とごちゃごちゃ言わないで、全部2軸で考えようということです。いまの新しいスポーツの科学でスキー以外のあらゆるスポーツで、理論がどうのこうのということではなく、事前に2軸で、動物も全部2軸なので、スキーも2軸で考えたい。
  私たちは軸の問題を混同して考えているということです。これは2つの種類があり、1つは重力軸、私たちが立っている下には、当然地球の中心があるわけです。そして歩こうと思えば、右側の股関節を使って歩きます。つまり、運動軸です。この2つを分けて考えることです。3つめは、今提案している3つのコントロールですが、たぶんテールコントロールとトップ&テールコントロールは1つのジャンルで良いのではないか。この問題は実は、指導員検定の中では具体的に進んでいます。これは、テールコントロールの技術的に上手いものがトップ&テールコントロールであるという宿命を持っております。その中では、オーバーに言いますと、わざわざ検定でターン外側にテールを大きくずらす、わざわざ下手な滑りをすることはないのではないかということです。
  今日は、この3つの方向がどういう風になっていくのか、おぼろげながらわかるようにお話をしたいと思います。


スライド01

スライド02

◆技術だけ目標にするようでは将来はない

 スライド01 確認ですが、今日は技術の話を中心にお話をしますが、スキーを楽しむということから言えば、それに対して高い次元の考え方が必要です。最終的にはスキーを感動することですから、技術のための技術だけの技術を目標とするようでは将来はないと思います。ぜひご理解ください。その意味では、商品つくりからいきますと、今日は技術開発的な立場となると思います。

◆術を争うは、術理を争うことなり

 スライド02 今回の教程は特にそうなのですが、従来、上手いプレーヤーが最高のパフォーマンスをすると、それを我々が外側から結果を見てああだこうだと言う訳です。それに対して、原因を探ろうというのが今回の教程でした。つい最近もハンバー投げの室伏がこういうことを言っています。「僕がどういう風にハンマーをなげているかは、外から見ている人にはわからない」
 これは一般の観客であればよいのですが、我々指導する立場からはまずいでしょう。一流のプレイヤーが何をやろうとしているのかわからないと意味がないのです。技術選も非常に大きな過渡期を迎えています。技術が大きく進歩していきますと、ジャッジする側がついていけない。特にトッププレイヤーが新しい理論を取り入れてどんどん進化しています。そうすると、昔の自分の経験しか持っていないジャッジには見えないのです。ですから今年初めてなのですが、イクザミナー委員全員を集めまして、1泊2日で合宿を実施しました。その中身は、佐藤久哉君、たまたま幸運にも優勝したのですが、本当は実力的にも優勝出来た選手です。彼の急斜面小回りに着目しました。かれの急斜面小回りは、ものすごく新しい考え方を取り入れています。特に、ニュートラルゾーンのところを小回りに取り入れています。彼と同じぐらいの点数を出した他の選手を見てみると、まったく違う滑りなのです。もっと言えば、前からある滑りをしています。結果的には、他の選手は後半に仕事をしますから斜面に叩かれてバランスを崩します。久哉君の場合はニュートラルゾーンを上手く使いますから、ターン前半に大きな仕事をして、その結果、久哉君は急斜面小回り24ターン、他の同じ点数を出している選手は34ターン、たぶんジャッジの目には躍動的で頑張ったんだろうと評価をしたのだと思います。僕はそのことは、技術選として技術を理解する上ではとんでもないことであると思います。そういう意味で、「術を争うは、術理を争うことなり」 なのです。

佐藤久哉選手
小まわり・急斜面 国際第1

ご覧の動画像は、SKI CHANNEL powered by Skijournal の提供をいただいております。

 


スライド03

スライド04

◆古い運動から新しい運動を導きだせない

 スライド03 どうも現場主義という言葉がさかんに言われて、理論的なことは現場主義ではなく、経験的なことが現場主義であるという誤った考え方を感じます。現場主義にも2つあって、前の経験、古い運動から新しい運動を導き出そうと、これは不可能なのです。こういう保守的な形では新しい現場は生まれません。むしろ、新しい、革新的な現場主義が必要なのです。山田さんからゴルフが下手だといわれますが、僕自身の経験からは理論的なことが理解できないのに、自分の技術を考えたり、練習したりすることは出来ないのです。
  当然のことながら理論だけでは上手くなりませんので、感覚や実践が伴わないといけません。

◆向心力を得るための原因と結果

 スライド04 ターン運動は何かといいますと、ターン内側に向心力を得るということで回転をしていくことになります。前の教程では、向心力と遠心力が釣り合う図になっています。どういうことかといいますと、向心力と遠心力が釣り合ってしまうと真直ぐに行くしかないのです。ですから、今の考え方は、向心力を得るにはどうしたらよいのかということから、ターンの原因から3つのコントロール、メカニズムを紹介しています。その結果、向心力が出来るのです。


スライド05

スライド06

◆2つの考え方の違い

 スライド5 問題は、これまでスキーが真直ぐ、直滑降するには重力、しかしターンさせるのは筋力、具体的に言うと踵のひねり押し出しだとか、前の教程にはハッキリ書いてあるのですが、重力を利用しながら、筋力でスキーを外側に押し出してターンをすると。
  新しい教程では、ターンを起こすのは重力であるということです。重力がターンを起こすことが出来るのです。向心力を得る力、重力で向心力を作れるという 立場になっています。
  その向心力を作る重力の働きをコントロールする為に人間が動くということになります。
  「重力+筋力」と「筋力→重力」の考え方の違い、「重力+筋力」ではトップコントロールの説明は出来ません。「筋力→重力」の考え方を取ることで、トップコントロールが説明できるのです。

◆重力による落下のエネルギーがスキーをターンさせる

 スライド06 教程の中にある図ですが、一歩も揺らいでおりません。2年前に行われました、ナショナルデモンストレーター選考会、そしてSAJデモンストレーター選考会、それからイクザミナー選考会でも、この事に関する問題は中核として出題されています。
  われわれはともすると、人間が自分の筋力を使ってターンをさせると考えますが、そうではありません。自然のエネルギー、重力による落下のエネルギーがスキーをターンをさせるのです。そういう話をしてきました。


スライド07

スライド08

◆重力という問題を、身近なものとして考える

 スライド07 その意味では重力という問題を、身近なものとして真剣に考えなければいけない問題です。われわれは立っている時も重力を受けています。重力を受けていないと時はありません。
  スライド08 これは、昨年にお見せした図ですが、手を離してもこの物体は動きません。同一線上、逆の方向に同じ力で錘、重力を受けているので、重力は働いているのですが動きません。私たちがスキーをはいて平地で立っている時と同じです。


スライド09

スライド10

◆向心力を重力によって得ることの説明

 スライド09は、右の錘、重力が大きいですから、右側にまっすぐ移動します。問題は、スライド10で、どうしても向心力を重力によって得ることが理解されないのですが、これは中学校1年生の理科の教科書なのですが、同一線上に無い反対方向にそれぞれ力が働くとしますと、手を離すとこの物体は回転をします。同一線上になるまでこの物体は回転するのです。人間が手を離したらこの物体は回転するのです。いままで私たちは、人間が筋力で回すとしてきましたが、そうではないということが中学校の教科書でも示されています。

スキーモデル

「東海テレビ・てれび博物館」という番組で「カービングターンを科学する」というので、視覚的にカービングターンを見せたいとディレクターの要求で苦労して作ったモデルです。

◆スキーモデル

 模型のスキーなのですが、物理的な運動からターンのところは模型でも出来るわけです。水平面に角付けをすると、ターン内側に落下するエネルギーが生まれる。そのエネルギーを利用して、自然の力で、重力によってトップコントロールしていきます。


スライド11

◆重力によって向心力を得る2つの方法

 スライド11 これも教程にある図なのですが、重力によって向心力を得るには2つの方法があります。縦軸と横軸で重力がどう働くのか考えて見ましょう。
  スキーの縦軸の赤い矢印はどうして生まれるかと言うと、人間やスキーの重さが地球の中心に向かって働くと、スキーと直角に働く力と斜面と平行な力との2つにわけることができます。直角に働く力は、雪面から押し返される抗力で相殺されてしまうので、残る力は斜面と平行な力となり、このスキーは下に滑っていきます。
  それに対して、横軸の力はどうして生まれたのかというと、左の図ですが、スキーをトップ方向から見て、水平な面をスキーの横軸が谷側に倒れていることを示しています。この重さがスキーの裏側と直角にまじわる成分と、平行にまじわる成分に分かれます。直角にまじわる成分は抗力と相殺され、平行にまじわる成分が残り、斜面で角付けを水平面より谷側に倒せは移動することになり、それが横滑りです。クルッケンハウザー教授が言った、ターンは横滑りと横滑りの連続であるといったのはこのことです。クルッケンハウザーはこの図で説明しないで、かかとの押し出し、フェルゼンシュープと説明しました。連続していくと、あたかも人間が自分の力でかかとを押し出している気分になるのですが、それは違います。
  もう一方は、スキーの角付けを水平面より山側に傾けます。そうしますと、重さが同じように、スキーと直角と平行な部分に分かれる、この直角な力は下からの抗力で相殺され、水平な力が働きます。しかし、斜面があるので斜面からも抗力で押し返されるので、スキーはこのまま、まっすぐ前に行かざるを得ないのです。そうしますと、スキーのフレキシビリティ、まっすぐ行きますと、スキーの先端がわずかに浮き上がります。そうしますと抗力NXが浮き上がった分だけ後ろに行きますので、水平な力が働き、スキー先端は内側に入るわけです。これがトップコントロールの説明です。
  両方とも、人間の力ではなく重力で向心力が生まれているわけです。


スライド12

スライド13

◆問題になってきたのは、水平面への角付け

 スライド12 そこで問題になってきたのは、水平面への角付けということです。いままで我々は斜面への角付けだけを考えてきましたが、今角付けの大半の問題は、スキーの横軸、水平面に対してどう角付けしているかが問題になります。当然、重力の落下を問題にしますので、荷重と角付けが一体になっています。つまり回旋運動はいらないのです。
  佐々木明君はよく「自分の気持ちの中でスキーを筋力で回そうという運動は一切していない、自分もスキー回すための筋力を一切使っていない」とはっきり話しています。

◆斜滑降という概念がまったく変ってくる

 スライド13 そうしますと斜滑降という概念がまったく変わってきました。斜滑降というのは、水平面に対してスキーの横軸がフラットになりますので、左右に重力による落下の力が働きませんので、縦軸方向だけに滑ります。斜滑降というのは外向傾を作る必要はまったくありません。ただ、斜面に対する足の長さを変えなければいけません。スライドは、山側と谷側が逆になっていますが、スキーの一部を使った直滑降であるということになります。水平面に対してフラットなスキーは直線運動をします。


スライド14

スライド15

◆まさに理想的な滑り

 スライド14 パランダーですが、3年前に突如として出て来た有名な選手ですが、この写真では、スキーの動きの対して上体が完全にターンの内側に入って、股関節から肩間接が本当に平行になっています。この姿勢は、健康に凄くいいのです。これは骨盤体操という本に書いてあります。まったくスキーの概念を変えた選手です。スライド15 は佐々木明君の大回転の写真で、谷周りの始まりのところですが、まさにターン内側のアウトエッジが雪面に食い込んで、このスキーは内側にズレる力を止められますので、まっすぐ前に進んで、トップが浮いて、回旋運動が働いてトップが下に落ちていくのです。まさに理想的な滑りです。


スライド16

◆佐々木明は「抜け出す」、佐藤久哉は、「エッジリリース」と言っている

 話をトップコントロールに限定していますが、なかなかトップコントロールが理解されていません。トップコントロールはスキーの板が進歩しましたので、どんなカッコをしていても、水平面に対してターンの内側に角付けすれば、トップコントロールらしきことをしてくれます。実は、トップコントロールの一番大きな問題はニュートラルゾーンという状況、局面が、丁度斜面に対してエッジが切り替わる前にあります。このスライド16は教程に解説を付け加えたものですが、従来のスキーですと、左から滑っている写真の4枚目から5枚目、ここで一番頑張ったのです。荷重を意図的にしたところで6枚目で抜重して次のターンに入るわけです。
  トップコントロールは、この4〜5枚目で一番圧を加えないのです。佐々木明君は「抜け出す」と言っており、佐藤久哉君は、「エッジリリース」と言っています。いままで水平面に対してしっかり角付けしていたものを、だんだん元へもどしていく、遠心力によって作られた水平面に対して角付け0度とありますが、私たちがターン運動をしますと遠心力が生まれます。遠心力というのは、簡単なのはバケツに水いれて振り回す、遠心力が大きければこぼれない、車の助手席に水槽を置いて水を入れてスピードを出してターンすれば、その水槽の面はターンする外側に斜めに持ち上がってきます。
  4枚目でターンが終わるのです。角付けを水平面に対して0にしていく。 (5枚目)だんだん遠心力によって作られた水平面よりも普通の状態、遠心力を受けないで水平面を0にしていく(6枚目)、ここが極めて重要であります。あとでお話をしますが、この状態をとんでもなくコントロールできなかったのが、JR西日本の脱線事故です。本来70kmでR300のカーブを回ろうとしているのに、その遠心力を想定しているスピードより早いスピードで突っ込んだので大きな遠心力を受けたのです。これとは逆で、いま最大の遠心力を受けている状態から、遠心力をはずしていく、そして次のターンに入っていく。この写真ですが3年前のもので、佐藤久哉君のものですが、今はもっと格段に上手くなっています。5〜6枚目の段階がものすごく、いままでのトップコントロールやカービングターンでは2〜3枚目のあたりに興味があったのです。どうやったら、スキーが外側にずれないで回転弧が描くのか。しかし、実は、トップコントロールの一番大きな条件は5〜6枚目にあるのです。もう、2〜3枚目の状態になってしまえば、内側をたたんで傾いた上体で重ささえ加わっていれば、先ほどお話した重力軸が出来ていれば、自然にスキーは回っていきます。しかし問題は、4枚目から8枚目までには、すごい筋力が必要になります。佐々木明君はここの時点がもっとも頑張っているといいます。

◆佐藤久哉君の技術選での小回り

 実は、技術選の小回りで佐藤久哉君は、この5〜6枚目を非常に上手く使ったのです。極めて安定感のある小回りで落ちてきました。本来ですと、小回りの後半は谷側腰が下がって外向傾がどうしても出たのですが、久哉君の場合回転の後半にこういう動きが出ていました。トップコントロールは1,2,3枚目ではなく、4,5,6枚目であると、トップコントロールの基本は、早くターンを止めて次のターンに行くためにどうしたらよいのか。その為に相対的水平面をぶち破って、遠心力で作った水平面を自分の筋力でぶち破っていくということです。


スライド17

スライド18

◆ニュートラルゾーン、ここが凄く大変

 スライド17 今お話したのは舵取りの後半、相対的水平面(赤点線)があるとして、一番上(右)図のエッジングから下左のエッジングまで、この下左のエッジングは佐々木明君のターンに入ろうとするエッジングですが、これは我々が筋力を使ってやらなければいけないのです。ここが凄く大変。いままではここで抜重していましたので、全く違うのです。

 スライド18 左の写真はターンに入ろうとしているところですから、遠心力を受けていませんので重力波下になります。右の写真は遠心力を受けますから、重力と遠心力の合力方向にラインが出来ます。この重力のラインは、両脚の真ん中にないと我々は姿勢を維持できないのです。このラインと直角にあるラインが相対的水平面です。この水平面より角付けがわずかでも外側にあれば、スキーは外側にずれていきます。

 ここで佐々木明君のフリーの動画を見ていただきますが、極めてキレイな滑りをします。世界中で一番綺麗な滑りをするスラローマと言われています。(大回りと小回り)

佐々木明のショートフリー 佐々木明のロングフリー

◆回転の後半で見れば外向傾だが前半で見れば内向傾

 ポールの中に入ってしまうと、ポールが邪魔になりますから、一見、外向傾のような姿勢になります。しかし、その外向傾は2つの要素で無理やり作らされているのです。1つは今、説明したことです。しかし、もうひとつは、次のターンに入る内向傾を作っていくために、前のターンで外向傾をするということです。回転の後半で見れば外向傾ですが、前半で見れば内向傾ということなのです。
  彼らは、ターンの前半として外向傾をしているのを見間違えるととんでもないことになります。


スライド19

スライド20

◆遠心力は原因ではない

 スライド19 原因と結果ですが、原因を想定していこう、どういう風にして向心力を作っていくのか、そういうことを考えないとだめだということです。
  いままでは遠心力を原因として見ていました、しかし遠心力は結果であるのです。

◆身体の運動をどう作っていくか

 いままでお話してきましたところは、昨年の復習に近いのです。ここから少しずつ新しいところに入って行きたいと思います。
  スライド20 一昨年からスキーのエネルギー、そして自然のエネルギーの話、昨年は人間のエネルギーにも触れました。スキーというのは人間のやるスポーツですから、 人間のエネルギーや身体の運動をどう作っていくのか。物理運動の話は、ほとんどニュートンの古典力学の世界なのです。


スライド21

スライド22

◆重力軸と運動軸

 スライド21 そう考えると、今までの話は左の話なのです。物体があって重心があって、下に落ちていく。これから人間の身体運動を考えると、中側でどう調節していくのかということになります。左は重力軸を問題にしています。右側は運動軸を問題にしています。多少オーバーに言えば、左はニュートンの古典力学で、右はアインシュタインの世界へ近づいていこうということになります。

◆身体運動の考え方 骨肉の争い

 スライド22 身体運動を考えていきますと、まず動くということはどういうことか。動くことを考えたことはあまりないと思いますが、動くという字は重力と書きます。漢字は意味を持っていますので、動くということは、どうやら想像以上に重力とのかかわりが強かったのだと。動くということは、重力によって動く、重力を感じて動く。重力を味方に付けることが、動くということなんだということです。
  今、あらゆるスポーツがそうです。たとえばサッカーの選手は、こちらに動きたいというときに、いままでなら反対側にウエイトをシフトして蹴ってから動いたわけですが、どうも動くという本質とは違う。こちら側に動くのであれば、同じ方向の股関節をたたんで自分の重さで、落下しようとする力を利用して動くのです。いままでは1,2と動いたものが、新しいものでは1で動けるのです。その意味で速いし、重力を利用して大きな力が得られるのです。スキー以外の平地で行うスポーツは全てです。サッカー選手で外足主導では少なくても選手としては使えません。


真剣にメモを取っています

骨肉の争い…

  相撲の横綱の朝青龍(あさしょうりゅう)のファンなのですが、朝青龍は自分の体重、重さを加えて相手を倒す、相手の重さに自分の重さまでくっつけて重力を利用すると解説している人がいます。
  もうひとつは体(からだ)で、古くからは「骨に豊か」と書いてきました。身体運動の主役は筋力で、いかに筋力を使うかと考えてきましたが、この考え方を使うと、筋力をいかに使わない、骨で立つことを考える必要があります。骨で立つというのは、できるだけ余分な筋力を使わないで、頚骨の上に大腿骨をのっけて股関節を置いて、頭の重さが踝の下に落ちるような形です。運動を考えていくと、骨を考え直す必要があります。筋力を出来るだけ使わない骨を考えるのです。ただし、骨だけでは動けませんので、どうして筋力を使わなければいけません。骨なのか、筋肉なのかがおこってきますが、これを世間では骨肉の争いと言います。我々は、今までスキーではこの骨肉の争いまで行っていなかったのです。骨なんか関係ない。そういう意味では、スキーでも骨の役割を考える必要があり、骨盤、肩甲骨ということを言い出しています。運動の概念そのものがかわろうとしています。重力を味方に付けて、骨で動く、もちろん筋力を使いますが。


スライド23

スライド24

◆動くと言うことと、安定するということは矛盾しない

 スライド23 もうひとつの考えは、安定性と動きやすさが問題になります。プルークボーゲン、Vの字が好きな人がスキー界には多いのです。安定性はありますが、しかし動きにくいのです。
  そうすると、安定性と動きやすさの問題をどう考えるのか、考えていましたら、丁度8月ごろでしたが、TVで24時間番組をやっていました。ニューヨークヤンキースの松井選手が出演していて、脳に障害があって歩けない少年との番組があって、最初興味はあまり無かったのですが、途中から吸いこまれていきました。
  この少年、中学校1年生だったと思いますが、松井選手の背番号の55番、55回松井選手とキャッチボールをするんだということでトレーニングをして来たのです。8月の下旬にヤンキーススタジアムにいって松井選手とキャッチボールしに行きます。見られている方の多くいられますが、ちょっと視点が変わりますが、アメリカのプロスポーツマンは技術が上手いだけではだめで、社会に貢献する人を言います。この時も、試合が終わってそのあとに撮影をしたのですが、日本では考えられないことだと思います。プロはパフォーマンスに人間性が必要です。そういう意味では、スキー界も佐々木選手がどこかの番組でちゃらちゃらしていないで、もうすこしそういうことをした方が良いと思います。その意味でデモンストレーターなども考え始めているとことです。なにか社会のためになることが必要でしょう。
  驚いたことは、彼は停まったままではボールを投げることが出来ないのです。どうするのかと言いますと、走りながらボールを投げるのです。今までの私たちの考えでは、停まっているほうが安定しているということは常識ですが、これが大きな間違いで、彼は停まって立っていられないのです。松井選手とキャッチボールをはじめるのですが、どんどん回りながらやっていきます。最初は14回目で失敗してしまい、彼は倒れてしまいました。本人は悔しそうな顔をしてもう一回やりたいといいます。お母さんは、彼はもう筋肉があれ以上はだめだ、限界でやめさせたいと訴えます。そこで松井がカッコイイ。その彼に「君やりたいのか。挑戦したいのに途中で止めたら、あとで悔いがのこるから、やろう」と言うのです。お母さんは、足がもうパンパンだからやめさせてくれと言う中で始まりました。
  そうしたら、44回まで出来たのです。筋肉がもうだめなのにどうしてできたのか、それは、先ほどの骨肉の争いの骨に頼ったのです。重力を利用して、前に進んだのです。それをみて、これは凄い話だと感動したと同時に、大きな自信をもらったのです。
  動くと言うことと、安定するということは矛盾しないのです。むしろ矛盾しないどころか、考えようによっては安定もするのです。
  スキーの場合も静的にVの字にして骨盤固定で動きにくい姿勢というのではなくて、むしろ股関節を外旋させて楽な感じで動いたほうが安定するのです。そのためには筋力ではなく重力を使わなければなりません。スキーもこの考え方を導入するかしないかで、ものすごく変わってきますそう考えると、スライド24のようになるだとろうということです。


スライド25

スライド26

◆重力線と2軸の運動軸は別

 スライド25 この紫色の矢印線は重力線です。この重力線にたいして絶対的に我々がコントロールしなければいけないことは、左右の脚の間にあるということです。これがないと倒れてしまいます。これからお話することは運動軸の話です。これは重力線は重力と遠心力の2つによって決まります。立ってる間は、たしょうぶらぶらしても両脚の真ん中に重力線があります。
  重力線と2軸の運動軸は別のことなのです。

◆内主導の理解がまだたりない

 スライド26 2軸の図ですが、内側がいかに大きな働きをするのかと言うことです。サッカーの選手でお話しました。内側に移動するのであれば、自分の重さを持っていかなければいけませんから、股関節を屈曲、外旋させます。これを内主導と言っていますが、こういったことがまだ理解されていません。所詮スキーは外主導、そういう風に言われます。
  もうひとつ、運動感覚では、(B)の図で内脚と外脚が違った方向に運動するのですが、これはなかなか難しいのです。佐々木明君の滑りを見ても、まだ両脚が同調してようにも見えるのですが、むしろ、左右の脚が逆方向へ運動することが必要で、トレーニングが必要とおもいます。


スライド27

スライド28

◆内脚の主導・制御

 スライド27 このスライドは完成途中なのですが、人間の運動を中心にするのですから、内スキー主導というより、内脚主導と言ったほうがよいかと思います。どうもこの内主導が理解されないので、こういう言い方にしてみたいと思います。内脚は、主導、導く制御する為の役割をする、外脚は主に働く主働、特に舵取りに中盤から外側にはどうしても大きな荷重がかかってきます。左右の運動の性格として、内側の脚を中心とした軸は主に主導制御、外側は主に働くんだという考え方をします。
  もうひとつは、内脚はアウトエッジ、外脚はインエッジを使うわけですが、内脚のアウトサイド、外脚のインサイドいう風になります。内脚のアウトサイドをイメージすると、当然接雪しているのはアウトサイドです。このときに大きな疑問が起きるのは、人間の足は膝から2本の骨があります。内側に太い脛骨((けいこつ)があります、外側に細い腓骨(ひこつ)があります。内側の太い脛骨の突端が内踝、外側の細い腓骨の突端が外踝、外踝の方が弱いのです。そうすると、腓骨の上になんか乗れるかという話になります。
  感覚的には、こうなります。内脚のアウトサイド、内脚の外側を意識して荷重間隔は、脛骨を使います。イメージとしてはアウトエッジを使うという感覚はありません。むしろ内側、外側全体を使って、太い脛骨を使って裏側全体に圧が加わればいいのです。そうすれば、内脚が能動的にアクティブに使えます。足首で変にエッジングするなんて話ではありません。ウエイトが乗った時に、絶対に内側のほうが運動性が少ないのです。外側が多い。
  相撲の四股(しこ)も、やってみれば外側となります、内側では四股になりません。
  簡単な話なので、みんさんやってみていただきたいのですが、前に足をだして 足脚のインサイドに意識を集中させると非常に弱くなります、脚の外側に意識を集中させるともの凄く強いです。この辺のところは研究課題が一杯残っているわけですが、今、その段階で話をすると、あとからごめんなさいと言うことになるかもしれませんが、外側の脚、アウトサイドを使って足の裏全体に荷重感覚を持つことが結果としてアウトエッジが捉まえるのです。
  こういうことが内足主導といわれるとことの新しい考え方ですが、これは絶対にはずせません。
  運動をいうことを考えなければ、左右に同じだけ圧がかかっていることが安定するのです。でもそれは不可能ですから、当然、ターンの前半に内脚に圧がかかり後半は外脚に圧がかかるのです。スキーではやむをえない現象ですが、運動としてはそのように左右を使います。

◆感覚的には、外を引いて、内を前に出すという運動

 スライド28 もうひとつは、内股関節と外股関節があれば、ターンをすれば、内股関節の移動のほうが少ないのです。逆のことを言えば、外股関節の移動のほうが距離が大きい。
  車と前輪、これと同じことをやっています。ハンドルを右に切れば、右の前輪より左の前輪の方が回転数が大きくなり、左の前輪より、右の前輪のほうが傾きも大きくなります。この原理がないと回れません。ということは、外側を前に出す、内側を手前に、感覚的には、外を引いて、内を前に出すという運動が行われます。
  今回のオフィシャルブックに載っている実技的なテーマには、このことは入っています。ただし、V字を使ってやっています。V字つかってやると、すぐに内スキーが邪魔になります。で、内スキーをどう処理するのかと言う話題になっていくと思います。


スライド29

スライド30

◆2軸に運動は、重力を融合する形で、地面を掴んでいく

 スライド29 運動感覚で言うと、中心軸というのは重力に対抗する形で筋力を使って運動する。感覚的には地面を蹴ってというイメージです。それに対して2軸に運動は、重力を融合する形で、地面を掴んでいくとうことなのです。そういう感覚の違いで、2軸運動感覚を身に着けるのは当然の話なのです。中心軸運動感覚の場合、重力軸とミックスしやすいのです。

◆いままでスキーは上体が止まっていて下半身だけ…

 スライド30 次に大きな問題がはっきりしてきたのですが、いままでスキーは、脚部の運動であり、上体は安定している。上体が止まっていて下半身だけ、この考え方は捨てなければいけません。スライドの左は、末續選手です。右はヘボの男子選手。いままで、我々は、このヘボの選手と同じことをやってきたのです。


スライド31

スライド32

◆いまだにヘボ選手の走り方が良いと思っている人が多い

 スライド31 左右を見るとこういう形になっています。何が言いたいのかといいますと、体幹部、胴体が使われないといけないのです。いまだに、スライド30のヘボ選手の走り方が良いと思っている人が多いのです。

◆肩甲骨が下に下がる、いかにリラックスするかが重要

 この写真、数年前にもお見せした写真です。その時は、この写真から股関節の動きを主に説明しました。2002年に首位打者取りました。股関節を外旋させています。脚を外側にイメージしていて、2001年がプルークボーゲン、2002年が平行なパラレルだとお話しました。それに加えて上体の動きを見てください。2001年と2002年では見ればわかりますが、2002年の方がリラックスしています。骨肉の争いで言えば、2001年は筋肉が勝っています。2002年は骨が勝っているのです。そこまで見えないと言われるかもしれませんが、背中の肩甲骨がどうなっているのかイメージできますか。どちらが肩甲骨が下に下がっているか、肩甲骨の位置がぜんぜん違います。
  そこで、肩甲骨を上に上げてください。これが肩肘張ったと言います。それでは、肩甲骨をドーンと下に下げてください。肩甲骨は面白くて、肩甲骨を持ち上げる筋肉はあっても、下に下げる筋肉はありません。肩甲骨を下げたかったら、筋肉をリラックスさせるしかありません。安定した骨に頼る上体は、肩甲骨が下がる状態になります。このスライド32を2年前にお見せしたときは、気がつきませんでした。
  プロゴルファーの石渡俊彦。彼は面白い経歴で、中嶋常幸プロの弟子でプロになりましたが、がんがん練習して体を痛くして引退、体の勉強をして、運動医療療術師。体のことを考えたレッスンプロになったのです。それで、師匠の中島プロのカムバックに手伝ったりして、先週もシニアで優勝していました。本を読んでいましたら、びっくりしました。テイクバックして、トップのところで肩甲骨が下に下がっていなければ、いいショットは出来ませんと書いてあるのです。テイクバックして一番トップのきつい時に、肩甲骨が下に下がる、いかにリラックスするかが重要なのです。
  それくらい体幹部というものは使わないでほっとおくものではなく、使いたいものとして考えなければいけないものなのです。


スライド33

スライド34

◆体幹部が重要

 スライド33 バランスボールの上に乗っています。右側は対幹部をコントロールして乗っています。左側は主に手足をコントロールしてバランスを取ろうとしています。当然、右側がどっしりと安定した、骨肉では骨が勝っている状態です。

◆脚部を起点にして考えるのはやめましょう

 いままで我々は、脚部を起点にして考えていました。もうそれはやめましょう。当然、情報はもらいます。スキーの場合、足の裏や脚からもらう情報は大切です。運動の起点を足におくと言う考え方はもうありえません。


スライド35

スライド36

◆体幹部で、特に骨盤を重要視

 スライド35 体幹部で、特に骨盤を重要視したい。それから肩甲骨。

◆どこを一番使うのか、それは股関節

 スライド36 私たちが先ほどの福留選手のように、体幹部を使ってダイナミックな運動をしようとすると、どこを一番使うのか、それは股関節になります。一番大きく働く筋肉は、大腰筋と、腸骨筋、2つ合わせて腸腰筋と言っています。胸椎の12番目、その下にある腰椎にくっついています。股関節を自由に使う時は、これらの筋肉を使って股関節を動かすのです。
  いままで我々は、胴体というと腹筋、背筋をイメージしてきました。これらは表面の筋肉で、股関節を動かすわけではありません。


スライド37

スライド38

◆ダイナミックに使うためには、大腰筋が極めて重要

 スライド37 この大腰筋を使って股関節を屈曲したり外旋させたりします。私自身、ここ10年ぐらいでスキーを思い切りやったときの筋肉の疲れる場所がまったく変わりました。10面前は、初滑りなどでガンガン滑ると、大体四頭筋がパンパンに張ったりしたものです。ヨーロッパの長いコースなどでは途中でなんど休もうか思ったものです。今は、大体四頭筋が疲れて筋肉痛などは一切ありません。まったく使う筋肉が変わったのです。3年前から気がついて、ある医学療法士の人にストレッチの方法をしっかり習ってスキーから帰ると、必ずストレッチを行った結果、ほとんど疲労はありません。体幹部を使った滑りのポイントは、大腰筋にあります。ストレッチですが、四股といっしょです。
  もうひとつ大切なのは、筋肉は拮抗しているので、大腰筋の拮抗筋はハムストリングなのです。
  横隔膜は呼吸をコントロールしていますが、リラックスという問題を考える時呼吸の問題はすごく大切です。この体幹部の考え方、ダイナミックに使うためには、大腰筋が極めて重要なものなのです。

◆トップコントロールは健康に良い

 スライド38 骨盤、肩甲骨の問題になっているわけですが、骨盤体操と言う本が、今年の8月下旬に出版されました。この本が発売1週間で20万部売れています。骨盤をしっかり体操することで、健康になると言うのです。
  ひょっとしたら、来年の秋ぐらいに、「骨盤を使ってらくらくスキー」市野聖治なんて本が出ているかもしれません。
  ドリル19に出てきたものですが、すーっと立って、つま先を一寸開いて両脚を肩幅くらいに。それで股関節のところから前に倒しましょう。そして、ビキニラインに手を入れて、上半身を一枚の板のようにして右のほうに曲げて、右足に体重を乗せませよう。このとき、手が、大腿部と骨盤に挟まれるのが良いでしょうと書いてあります。
  これをみてびっくりしました。これはトップコントロールのことです。この本には、左右30回から50回やれば、女性は足のむくみが無くなり、生理不順もなくなると書いてあります。骨盤と言うのは、仙骨という骨があって、われわれがイメージする関節とは違うのです。プルークというのはそれを固めてやっています。トップコントロールをやると健康になるのです。われわれは狭いところでものを考えていた気がします。
  体幹部を考えなければいけないことがおわかりいただいたと思います。佐々木明君などは、特にアームモーション、ポジションを考えています。腕の動きで重要なのは肩甲骨です。ですから左右のの股関節、骨盤、肩甲骨を結ぶラインが運動に軸になっているということです。


スライド39

スライド40

◆体幹部主導

 スライド39 肩甲骨、骨盤とあって、それらを股関節、腸腰筋を使います。

◆肝っ玉が司令塔?

 スライド40 左右の2軸運動をするときは、いままでは内側に司令塔があると考えてきましたが、もうひとつは、胸椎の12番目のところから指令を出して、左右の軸を使うということでは、3軸でものを動かすと言うところまで考えられると思っています。仮説の仮説ですが。いままで足首だと言われていましたが、腹、いわゆる肝です、肝っ玉、枝葉末節ではなく、体の中心部からいろいろなことが発信されているのです。


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◆電車ですら体幹部

 スライド41 これはJRです。カーブでは外側のレールが少しあがっています。たしか在来線では105ミリだと思います。やく10センチは上げられています。遠心力を受けて、重さがあって、合力の赤いラインが本当は真ん中に落ちると、乗っている人は非常に安心なのです。左の絵では、乗ってる人はちょっと外側に引っ張られます。それを無くすためには、もっとあげることが必要なのですが、法律で105ミリしか上げられません。もし止まった時に倒れないようにということです。
  そういうことを考えながら、たまたまJRのホームページに入っていったら、振り子電車です。客車の部分を内側に倒れる振り子を作ったのです。 外向傾なんてものではありません、列車がやっているのです。もっと内側に入る必要があります。言いたいことは、電車だって体幹部でやっていると言うことです。どうしてスキーが出来ないのでしょうか。
  スライド42 重心軸と運動軸を分けて考えたいのです。重心軸というんは重力と遠心力の軸です。運動軸というのは、2軸の運動感覚です。将来はすべては2軸運動感覚になります。


スライド43

講演前の控え室にて

◆テレマークから学べる

 スライド43 テレマークの写真ですが、現教程での一番いい写真です。内腰を引く、たたむ、内股関節の外旋、これを普通のスキー靴をはいて出来たら最高だと思います。

本日は、ありがとうございました。

【引用について】
※一部のスライドは、ディレクト・システム社「究極の身体」高岡英夫著より引用
※一部のスライドは、スキージャーナル社「動く骨(コツ)」柏野忠夫著より引用
※一部の映像は、スキージャーナル社スキーチャンネルより引用
※一部の内容は、幻冬舎「骨盤教室」 寺門琢己 (著)より引用

※講演内容につきましては、(財)神奈川県スキー連盟の責任にて編集しております。
    担当:総務本部 上田英之


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