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スキー指導員養成講習会 理論2(C、D) 橘 小由里 広報委員 |
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10月30日(日)第2回スキー指導員養成講習会の理論C・Dが横浜市従会館で行われました。今回は午前中に安全対策講習会との、そして午後は検定員クリニック理論講習会との同時開催でした。 用意された席はほぼ満席状態、講師は身ぶり手ぶりで熱く語り、受講生のみなさんも大変熱心に耳を傾け、活気あふれた講習会となりました。
<役員事前準備> 前回同様、役員の方たちは万全の準備を整え、ミーティングを行いました。今回はいくつかの講習会が同時開催されるので、 受付などスムーズに行えるよう確認しました。
<開会> 1、主管県連責任者あいさつ 木村教育本部長
まず、午前中の安全対策講習会との同時開催ですが、これは指導者として講習中に万が一受講生が事故にあってしまった場合の対 応やAEDの使い方など、指導者としてしっかりと覚えておかなければならないことを養成講習会に取り入れてあります。全日本ス キー連盟でもいくつかの訴訟問題を抱え、事故の際の対応は非常に重要なことになっています。 次に、午後の検定員クリニック理論との同時開催ですが、今年度、全日本の規約・規程が変わっております。検定に関しての規程 が変わっていることもあり、そのことも触れていきますので知識として持っていただきたいと思います。その他、自然で楽なスキー の技術的なことやハンディキャップの活動、自然とスキーなどいろいろなことが盛り込まれていますので、最後までよろしくお願い したいと思います。 2、役員紹介
【午前】養成講習会理論C・安全対策講習会
講義1「スノースポーツにおける事故防止と対策」 上杉安全対策副委員長 〜先シーズンの事故報告書から統計的データと事例報告〜 午前中最初の講義は上杉安全対策副委員長より、スノースポーツを取り巻く環境として、スノースポーツの安全の原則や障害の実 態、保険に関することなど具体的な話がありました。さらに安心・安全への誘いをスノーボーダー・シニア・ジュニアなどに分け、 用具・ルールやマナー・環境作りなど幅広い講義がありました。特に印象に残ったことは、それぞれがきちんと準備をし対応するこ とで、「想定外」ということはありえなくなる…そのような気持ちで臨むようにとの話でした。 講義2「誰にでもできる簡易救急処置法」 〜身近にあるものを工夫して〜 山川安全対策委員 次に山川安全対策委員より、実際の簡易救急処置法についての講義がありました。特にコンビニの袋は小さく折りたたんでウェア のポケットに常備することができ、例えば雪を入れて患部を冷やす、出血しているときにはグローブ代わりに使い血液感染を防ぐ、 両脇を切って骨折等の時の固定に三角巾代わりに利用する(写真参照)など様々な使い方があることの紹介があり、三角巾代わりに 使った実技では、受講者のみなさんから「お〜!」と歓声が上がり、拍手が巻き起こりました。
講義3「AED(自動体外式除細動器)の知識と使用方法」 〜モデルによる実技〜 上杉安全対策副委員長・山川安全対策委員 午前最後の講義はダミー人形とAEDのモデル器を使って、実際に使用方法の実技指導がありました。本来ならば受講生のみなさ んにも一人ずつ体験をしてもらいたいのですが、人数も多いので…ということで前方で上杉・山川委員が受講生に見せながら行いま した。少しでも受講生に見やすく、分かりやすくと、重たいダミー人形とAED器を抱えての実技でしたので、両委員とも汗だくで 指導をしていました。両委員の熱意は受講生にも伝わったようで、AED使用時の体毛の処理(きちんとパットが付いていないと誤 作動の心配あり)についてや、胸部圧迫(心臓マッサージ)での骨折の危険などについて質問が飛んでいました。
【午後】養成講習会理論D・検定員クリニック理論 1、役員紹介 執行責任者 片副会長 クリニック主任講師 木村教育本部長
2、執行責任者あいさつ 片副会長 こんにちは。午後眠くなる時間ではありますが、みなさんが眠らないように話していきたいと思います。午前中、丸山貴雄デモの セミナーへ行ってきましたが、技術は相当に進化しています。ハイブリッドスキーを昨年日本がサンアントンのインタースキーで発 表し結構うけましたが、この谷回りスキーという技術がまた新たな概念として出てきました。このあと中村理事からハイブリッドス キー、特に検定種目でもあるA単位が変わりましたので、その理解についての話があると思います。したがって私からはもう少し大 きい意味での話をしたいと思います。 (中略)
ここで資料を使っての講義に入りました。
前回の養成講習会時に配付した資料をクリニック理論に合わせ進化した資料になっていました。スポーツ基本法の制定から それに沿った望ましい指導者像、指導者の育成、スポーツ立国日本を作るための社会的意義や背景などの話や指導者・検定 員の知識として知っておくべき用具についての話し、さらには「有資格者は常に学び、学ぶことをやめたら教えることもや めるべき」との格言を用いて心構えなど、幅の広い講義がありました。 社会の目、県民の目、世間の目は大変厳しいものがあります。指導者として安全問題、安全に対する感覚、管理、指導者としての 資質、つまり「質」が問われる時代になりましたので、みなさんもきちんと勉強をして知識を持って、楽しくスキーをしていただき たいと思います。開会のあいさつと言うよりは、社会情勢をふまえての話になりましたが、今シーズンもみなさんと楽しいスキーを 展開してまいりたいと思います。ありがとうございました。 講義4 「全日本スキー連盟教育本部規程の改正点について」 クリニック主任講師 木村教育本部長 午後一番の講義はクリニック主任講師の木村教育本部長より、全日本スキー連盟教育本部規程の改正点について、オフィシャルブ ックの中の「規約・規程抜粋教育本部諸規程」を使用し、現行(昨年度まで)と改正点(今年度より)を比較する形式で説明があり ました。全て覚えるのは大変ですが、今年度変更のあったところをポイントとして、受験生・クリニック参加の先生方には勉強して いただきたいと思いますとのことでした。
講義5「自然で楽なスキーのすすめ」 中村理事 講義5は中村理事より自然で楽なスキーのすすめということで、まずHYBRID SKIINGの展開やその背景と概要についての話がありま した。自然で楽なスキーのコンセプトとして、「重さ」「両脚」「谷回り」で滑るがあげられますが、その説明では体幹主導・二軸運 動意識・ニュートラルポジション・フェースコントロールなどの言葉が出てきて、受験生は教程やオフィシャルブックへマーカーを引 いたり、画面を見たり、一つも聞きのがさないように必死な様子でした。後半はスキー指導と検定を使い、実技A単位の理解「制動要 素」と「推進要素」についてDVDを見ながら講義がありました。
講義6「障がいをもつ人とスキー」 国島理事 講義6は国島理事より障がいをもつ人がスキーを楽しむようになったきっかけや、障がい別にスキー協会がありさまざまな活動を サポートしていること、県連のハンディキャップ行事の取り組み、特にスキーサポートのためのセミナーの開催についての講義があ りました。 講義7「自然とスキー」 堀専門委員 本日最後の講義は堀専門委員より「自然とスキー」ということで、日本スキー教程安全編のPart6バックカントリーについて、 その楽しみ方や、楽しむための用具や準備、知識(例えば冬山の気象や登行・滑降の心得、危険性など)について講義がありました。 最後に庶務連絡があり第2回スキー指導員養成講習会理論C・Dが終了しました。 (広報委員のひとり言)養成講習会理論の2日目が終了しました。午前の安全対策についてはいろいろな道具を使って具体的な講義だったこともあり、 受験生のみなさんからは何度も「おー!!」とか、「なるほど…」と声が上がっていましたし、私自身あらためて勉強になりました。 また、午前中に役員控室を覗くと、午後の講師の方々がそれぞれに準備したパワーポイントの資料や講義内容を確認していて、 人に教えるということの大変さを垣間見ることができました。受験生も一生懸命ですから、その講義に当たる講師の方たちも勉強し、 真剣に取り組んでいることが分かります。片副会長の資料の中にあった「常に学ばなければ…」という一説を肝に銘じました。 さて、次回は午前中に理論講習会Eがあり、午後からは準指導員の理論検定会が行われます。 受験生のみなさんが全力を出し切れますように。みなさんに笑顔の花が咲きますように。 |
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