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湯沢U行事
2007年3月22日(木)〜25日(日) ガーラ湯沢スキー場
山下てるみ広報委員

清水理事の司会で

立会いよりSAJの活動報告をパワポで

◆湯沢U行事レポート(担当山下)

 湯沢U行事は、3月22・23日は平日研修会&マスターズカップ参加、3月24・25日はBC級検定会&研修会・クリニック&エキスパート講習会が行われたが、24・25日の行事を取材した。ゲレンデはガーラ湯沢、本部は越後湯沢の湯沢ニューオータニホテル、都心から新幹線で1時間強という大変便利なスキー場での行事ということと、越後湯沢温泉に宿泊するのは久しぶりということもあり、気楽に楽しんで取材ができると期待していったのですが・・・

3月24日(土)

 「強風のためガーラ湯沢スキー場営業停止!」との知らせ。前日夜の役員ミーティングでも話題になったが、予想通りの残念な結果になってしまった。しかし、ガーラのバスで他のゲレンデに移動して講習することになっていたため大きな混乱はなく、開会式も「ガーラの湯」のホールで実施された。まず、上田主管県連総括責任者・SAJ立会い責任者・SAJ広報委員会委員長の挨拶に続いて、ガーラ湯沢スキースクール代表及びガーラ湯沢営業部長である佐藤譲さん、田代課長より挨拶があった。

【開会式】

<上田SAJ立会い責任者>

「今回の湯沢U行事は、最後の雪上行事となるので、みなさん怪我のないように」との挨拶に続き、SAJの「ILOVESNOW」キャンペーンやインタースキーの報告、そして苗場で行われた技術選の様子等、DVDを見ながらの解説が行われた。


佐藤譲さん

<ガーラ湯沢スキースクール代表佐藤譲さん>


田代課長

 「強風のため営業停止となり、大変申し訳ない。ガーラは強風に弱いということであるが、防風ネット等JRも本気で考えている。今後ともよろしくお願いしたい。また、指導者の育成にも力を入れており、技術選にも多くの選手が入っている。トップモデルを呼んでレッスンも行っているので、これからも利用していただきたい。」

<ガーラ湯沢スキー場田代課長>

 「神奈川県スキー連盟様には、今シーズン5回ほど利用していただいているが、前回も強風のため滑ることができずご引き続き迷惑をおかけする。今日は、振り替えで滑ることになるが、明日はガーラで滑ることができるでしょう。ガーラは、4月22日まで営業を予定しており、雪もたくさんあるので今後ともよろしくお願いしたい。」

<講師紹介>

 研修会班は徳本講師、クリニック班は村山講師。BC級検定会は、清水・森本・藤田講師。そして、エキスパート研修会は、コブ克服班は長野オリンピック代表の原大吾講師、デモレッスン班は今売り出し中の清水未来講師。(佐藤譲代表によると、「峯村聖佳選手に勝てるのは清水選手ではないかといわれていたが、残念ながら転倒してしまった。」とのコメントあり) 今日は、神立で滑るとのこと、2人の講師がどのように教えてくれるか、非常に楽しみであった。


原講師と清水講師

エキスパート班のみなさん

【神立スキー場へ移動】

<清水講師班レッスン>

 立の雪は、湿気が多く「これぞ上越の雪」であった。さて、今日は、湯沢U行事の目玉であるエキスパート班を中心に取材することにした。清水講師班参加の日本飛行機スキークラブの藤原さんと高野さんは、「昨年も参加して講師がよかったので、今年も参加した。そうしたら、もっとすごい講師だった。ガーラは、東京から近いし、デモレッスンもよい。最近は、スキーがどんどん変化している。自分の滑りは昔の滑りなので、今の滑りを習いたい。」とのこと。デモレッスンとガーラの組み合わせはポイントが高い!

 清水講師の講習は、テンポがよくスピーディーで説明も丁寧に行っていてなかなか良い感じであった。さて、原講師班は、なかなか見つからずガーラに戻る時間も迫ってきてあせり始めたときに、ようやくモーグルバーンで発見! 

原講師:「(講習の)時間が短いので、

練習の方法を教えます。」

ポイントは、ダブルストック!


清水講師班レッスン

原講師レッスン

【神立からガーラへ移動】

ガーラ行きのシャトルバスは14:00発、時間調整のためゲレンデ内のレストランで昼食をとることにした。そこで、川崎スキークラブの斉藤清成さんとばったり。斉藤さんは、22・23日の平日検定クリニックに参加されたそうだ。越後湯沢にマンションを持っていて、土日はフリーで滑るとのことでした。うらやましい限りです。


研修会班 徳本講師

クリニック班 村山講師

【ガーラに戻ると、BC級検定会の実技DVD、何と講師は佐藤譲さん!】

技術選のDVDを見ながら、身振り手振りで熱心に解説をしてくださった佐藤譲代表。質問もあり非常に有意義な講習であった。

Q1:スキーを続けるために、我々でもできるトレーニングは?


佐藤譲さんの技選解説

佐藤:腹筋10回、毎日続けることは難しいが、腹筋・背筋のバランスが悪いためによいポジションに乗れないことがある。腹筋・背筋がついていない選手は動けない。岡部選手は、3カ月間腹筋を続けてスリムになった。腹筋とできればバイクがよい。最低一週間に4日は続けること。

Q2:大回りターンの切り替えのとき、体が伸び上がらないでうまく腰が落ちてきた人に点数がでるという見方でいるが、そのような観点でよいか。

佐藤:トップコントロールに対して、スキーについていけるポジションをみる。・・・スキーの進む方向に体がついていく。意識的には、上体が先行している、足場よりも上体が先にフォールラインにいくと表現している。

森本講師:昔と今と板の形状も変わり、スキーが違うといわれている。根本は変わらないと考えるが、この点についてはどうか?

佐藤:・・・サイドカーブが変わっても、スキーの基本は変わらないと考える。

森本講師:カービングスキーになった時点で昔と今のスキーは違うため、教えづらいと聞くが、板がしなってスキーが回っていくという原理は変わっていない。サイドカーブが違うためラインは異なってくるが、スキーの根本は変わっていないことを再認識してほしい。サイドカーブを有効に使い、いかに無駄のない滑りをするかが重要。

佐藤:スキーの形状が違うため、ターン弧が異なるのは確か。カービング要素を強めていくためには、スタンスを広げたほうが両方のスキーを使いやすいと教えている。

森本講師:シュテームターンはいらないという人がいるが、検定種目にもあるので指導者としてきちんと教えることができなければならない。ところで、最近の板は回しやすいために、回しすぎる傾向がある。(ガーラスキースクールの)岡田慎選手は、4時ぐらいで放した方がよいと言っていたが・・・。

佐藤:トップ選手の場合は、4時ぐらいで放すが、・・・普通の人は、5時には放してほしい。技術選にも6時ぐらいまで引っ張る人がいるが、それはゴールだけで結構。

以上、広報活動を忘れて聞き入ってしまいました。

【クリニック理論】

 最初に、上田SAJ立会い責任者の技術選とインタースキーのDVD解説。インタースキーでは、日本チームの「クラッシュ」はとても迫力があり、どよめきがおきた。

 続いて、公認検定クリニック(2006〜2007年版)DVDを活用、実際の級別テストの様子を見ながら村山講師の具体的な解説によりビデオによるクリニックが行われた。

 村山講師:2級の小回りの着眼点は、リズム・スピードコントロール・フォールラインを向いているかどうか。・・・1級の大回りは、ストックを使うか使わないかで印象が変わる。スピードが速いときは、ストックを使わないほうがよい。・・・ジャッジされる人がどのように感じるかを考えてジャッジすることが必要。迷ったときは合格!?


チアーズでも場所を確保していただき、インタースキーや技術選の

ゴンドラ移動中(右から)、上田SAJ立会い責任者、森本運営責任者、清水主任検定員、村山講師

3月25日(日)

 残念ながら雨! ガスがかかり、コンディションは最悪だが、ゴンドラは動いているので、ゲレンデには行けます。雨の中、ゴンドラに乗り、まずはチアーズ2Fに集合。清水主任講師より、悪天候のため、主にDVD理論講習を中心に行うとの説明があった。


<研修会・クリニック班>
村山講師より、クリニックの有効年度及び資格の継続について説明後、フリートーク

<BC級検定会>
上田SAJ立会い責任者によるDVD理論講習。インタースキーを参考に日本のスキーの流れについての説明。技術選の小回り等上位選手の滑りを堪能!
  • 9時42分、地震発生。(能登半島地震、震度6、被害が心配です。)
    ガーラの山も大きく揺れて、ゴンドラも止まってしまった。

 10時45分からは、BC級検定会は、講習班と座学班に分かれ、講習班は、実際の滑りで理論講習の内容を再認識するために、ガスがかかっているゲレンデに出陣していった。座学班は、藤田講師と森本講師より、「公平なジャッジをすること」「着眼点は滑走性!」「落とすための検定ではない、いかに伸ばしていくかが大事」などの話があった。


【閉会式】

 上田SAJ立会い責任者の挨拶の後、清水主任検定員より講評とBC級検定会合格者の発表が行われた。


上田SAJ立会い責任者

<上田SAJ立会い責任者>

 3月のこの時期に、天候も悪くゴンドラも止まったが、スキー場を変えて講習を行うことができた。車山でも昨日はリフトが動いたのは2本だけで、今日も雨だそうである。それも大自然を相手にするスキー体験の一つということでご理解ください。行事が無事に終わったことを責任者として皆さんに感謝します。SAJ立会としては、I LOVE SNOW、雪とのふれあい、爽快感、感動を一緒に味わって、「感動」と「仲間を増やす」という言葉を覚えておいて普及活動をしていただきたい。

 


清水BC級主任検定員

<清水主任検定員>

今回の行事は、教育としては最後、来シーズンも参加していただきたい。BC級検定会については、資格を得るための検定会で、それなりの心構えが必要である。検定資格を得るために、厳しいというより当たり前のことを行っている。理論検定については、検定員として最低限の知識は必要である。人の滑りを評価することは難しいが、知識は持っていてほしい。7割で合格であるが、実際の検定で7割の知識でジャッジできるか? 合格したから良いというのではなく、検定員の資格をとったら、人の滑りをジャッジするので、充分に勉強してほしい。残念だった人は再チャレンジしてもらいたい。

合格発表・・・代表は小田原の神奈川雪友スキークラブの川越さん。

合格者のみなさん、おめでとうございました。


合格おめでとうございます

代表の川越さん

森本理事

ガーラ湯沢スキー場 山際社長

<運営責任者森本理事より>

 湯沢行事は、1月にも他のスキー場を回ることになってしまった。昨日も風のため湯沢は滑れなかった。申し訳ありませんでした。しかし、ガーラは他のスキー場に振り返ることができてバックアップしてもらっている。ご理解していただきたい。
  資格、ライセンスをとったということは、今後スキーを楽しみたい人を続けさせる責任があることを自覚してもらいたい。そのような意味で、BC級は、準指よりも責任が重いものです。

<ガーラ湯沢スキー場社長 山際さんより>

神奈川県スキー連盟様には、今シーズンは5回のうち4回他のスキー場になってしまいましたが、スキー場としても対応策も検討しています。今後ともよろしくお願いいたします。

◆最後に

 参加者の1人の方が「湯沢は、関東から近いし、新幹線もあるので1人でも参加しやすい。湯沢行事は、ぜひ続けてほしい。」と言っていました。確かに、今回の湯沢行事Uは、地理的に参加しやすく温泉と夕食のお店が充実していること、また、こぶ克服やデモレッスンのエキスパート講習を導入したこと、など魅力的な行事でした。しかし、車山行事と併設ということで、教育本部スタッフの方々も厳しい状況の中での行事運営だったと思います。行事運営スタッフの皆様、お疲れ様でした。今後も様々な行事を充実させていくのは大変なことですが、広報委員としてもできる限りバックアップしていきたいと思いますので、がんばってください。


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