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南関東ブロック競技技術・運営セミナー
於:神奈川県社会福祉会館第3研修室 守谷紀幸
11月12日(日)10:00〜14:50


SAK野地副会長

SAT塚本競技本部長

◆野地澄雄神奈川県スキー連盟副会長あいさつ

 神奈川だけでなく、東京都連、千葉県連の皆さんも集まりセミナーを行うことに意義があります。是非、参加してよかったと思える、大会運営に役に立つセミナーであってほしいと思います。

◆塚本哲夫東京都スキー連盟競技本部長あいさつ

 野地さんからあいさつは済んだようです。とにかく、合同の開催ということに意義があります。


SAK菊池競技本部長

SAJ中村アルペン技術運営副委員長

◆菊地富士夫神奈川県連競技本部長

 これからはスキーをする環境にも配慮することが大切になっています。

◆中村実彦全日本スキー連盟アルペン技術運営委員会副委員長

 日本広しといえども、このようなセミナーを行っているのは、この南関ブロックだけだと思います。
  さて、カービングスキーの普及で楽にターンができるようになりましたが、逆に予期せぬ事故や怪我が報告されています。ルールは、それらを防止し、安全性と公平性を確保するためのものですとのあいさつのあと、午前中は、講義形式のセミナーとなった。(講義の概略は次のとおりです。)
  ICRの改正ですが、今回はカラーで変更点を示したのですが、配色がまずくて一部で誤解を生み、騒ぎになってしまいました。主な変更点は、抗議(ICR640)、方向転換数(ICR801.2.4.1)旗門数です。余談ですが最近はスタートとゴールの高度を高度計で測って出すようになりました。(気圧計で安いものではプロトレックなどの時計に組み込んであるものがあります)。また、全日本はFISレースですが、旗門間の距離が15メートルから13メートルになっていたのですが、国内では知られていなくて役員だけでなく選手も戸惑ってしまったことがありました。

9ページの801のFigure4が分かりにくいので、私が具体的な図を作りなおしてみたらそのままFISのHPに掲載されてしまいました。

  • ヘルメット(1007)

安全基準の合格証であるCEマークが必要です。DIN、ASTMなどの各工業生産品基準に適合した製品でなくてはなりません。

  • スーパーG

  男子コースの最小全長が500メートルから女子と同じ400メートルになっています。

  • スーパーコンバインド

スーパーGとSLの複合競技で、今年からW−CUPルールに載っています。

  • 用品規格(これが騒動になった変更点です)

スキーの横幅60mm以上

07―08シーズン以降、W−CUPとコンチネンタルカップ

08−09シーズン以降、FISを含む全カテゴリー(適用年次が誤解された)

ラディウス(半径)も同じで、カーブをゆるくして事故を防ぐための安全性確保策です。特に、ジュニアのヒザの故障(その後の機能障害にもつながる)を防ぐことが重要で、子供たちの将来のために重要なことだと思います。そのために、FISのISSもFISレース中の受傷データを集めていますので、協力をお願いします。

  • ポールの高さ

  180cmなのですが、ICRの中には掲載されていません。ホモロゲーションの中に載っています。

 われわれも、共通の目標を持って努力すべきと思っています。その目標とは「Go to the Medal!!」です。

その後、受講者からの質問があり、午前の部終了。


参加者の皆さん

元オリンピック監督の佐々木峻氏

午後は、まず、元トリノオリンピックスノーボード監督の佐々木峻氏の挨拶がありました。

◆佐々木峻氏あいさつ

 本日の講師の中村氏のもうひとつ顔である、中村氏がオーナーを務める白馬八方温泉ホテル五龍館の紹介をされた後、オリンピックの表と裏について、興味深い話を披露された。特に、最近のオリンピックの商業主義化について警鐘を鳴らしたいとの意見が深く印象に残りました。

 最後に、スノーボード競技は、70Km/hしか出ないので、高校生からはじめた選手でもオリンピックに出られる可能性がある競技だという言葉が非常に印象的でした。


中村講師

参加者の皆さん

 続いて、中村講師から、午前中とは違い、クイズ形式の講習に変わり、受講者も頭をひねって参加する形で、講習がすすめられた。

 最後に、中村講師から、競技の現場の意見を吸い上げていくことが大切で、さまざまな意見の集約で安全性、公平性が実現できるのだと考えています。小学校から中学校、高校へとスキー人口が減ってしまっています。子供たちが元気にスキーをすることができる環境を整備していってほしいのです。また、ホームページを見れば、新しい情報が得られるように整備していきたいと考えていますので、期待してください。ともかく、子供たちの安全確保とそのための用具規格、特にチルドレン1、2の規格について検討を急いでいますので、その結果を見ていてくださいとの熱のこもったお話があった。

 全体を通して、非常にハイレベルな講習内容を噛み砕いて説明され、また、飽きないように講習方法も工夫されたセミナーだったことを報告したいと思います。


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