車山T行事 指導員研修会B、クリニックB 江口 潤 広報委員 2005年12月24日(土)〜25日(日) |
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◆平成18年度指導員研修会&公認検定員クリニック□冒頭に12月24〜25日に車山行事Tの指導員研修会(B)及び公認検定員クリニック(B)が行われました。12月上旬からの寒波で、豪雪が続く日本国内ですが、車山は例年にない豊富な雪で、とてもよい条件で行われました。家族とホワイトクリスマスを過ごせないことを、ものともしない情熱家指導員の先生方の研修会をクールにレポートします。 開会式に先立ち、故松本伴之氏(11月立山にて雪崩に遭難)を悼み参加者全員により黙祷が捧げられた。
□開会式(スカイプラザ2階)◆総括責任者挨拶 片 忠夫専務理事野辺山で同時に開催されているチャレンジカップ第1戦東日本キャタピラー三菱大会の開会式に野地副会長が参加されていますので、私が代わってご挨拶させて頂きます。 今年度登録会員が6000名を超えました。喜ばしいこととであり、県連役員として御礼感謝申し上げます。今年度の準指導員検定の受験者数は減少し約130人となりました。この現状に対する対策として、底辺の拡大を掲げ、バッチテストの重要性を強調し、級別テストキャンペーンを大々的に展開します。研修会の中で、専門委員ともディスカッションをして頂きたい。 さて、例年、雪の無い12月上旬に実施しているこの行事を、今年はこの時期に移しました。クリスマスイブ、クリスマスと重なるこの時期に、約300名の参加をいただきました。 特に、雪は十分整った状況で行われます。具体的な研修会テーマは後ほど披露されますが、マテリアの変化に対応かつ定着を進め、「如何に楽しくすべるか」をテーマに研鑽していただきたい。 会長河野洋平氏からも「よろしくお伝えください」と連絡いただいている。 ◆SAJ立会責任者挨拶 山田隆SAJ広報委員長ここ5、6年で急激にマテリアルが変化した。スキー技術自体が相当に違うものになってきた。誰かに習うより、良いマテリアルを使い、誰にも習わないですべる方が上手くなるかもしれないとさえ感じられる。こういった状況下で、私たち指導員に求められているのは、「スキーを取り組んで、どう楽しむか」を伝えることではないだろうか。 スキー板自体に回転性能がある。回らないようにしているのは、滑走者の固定概念や下手なスキー操作である。 12月のこの時期のこれだけの雪は私としても初めての経験である。シーズンのスタートでもあり、ケガには十分注意して、研鑽いただきたい。 ◆地元挨拶 信州綜合開発観光株式会社 代表取締役:飯島 清重 様
盛大に指導員研修会及び検定員クリニックが開催されますこと、お喜び申し上げます。また、車山スキー場をご利用いただき心より御礼申し上げます。 全国的に20年ぶりの豪雪で、(雪国の生活者には大変ではありますが)おかげさまでよい状況をご用意することができました。十分な対応に努めてはおりますが、何か問題点がございましたら何でもお申し出ください。 研修会及び検定員クリニックが有意義に実施されますことと、底辺拡大にますますご尽力いただきますことを祈念いたします。 今シーズンは、始まったばかりであります。ケガの無いよう、無事に研修会が終了しますよう祈念いたします。 今シーズンの指導員皆々様方のご活躍、神奈川県連の発展を祈念しまして歓迎のご挨拶とさせていただきます。 ◆SAK教育本部長渡辺三郎氏挨拶車山行事Tは毎年雪の無いころに実施されていました。今回は、12月下旬のこのクリスマス週間に設定しました所、おかげで雪は十分です。エンジョイ班、チャレンジ班、女性班を無くし、従来の年齢別の班構成にしました。専門委員には、参加の先生方の顔色を伺いながら講習を進めるように、一方通行の講習にならないように指示してあります。 どうか、専門委員も含め先生方同志の相互での討論を深め有意義な研修会にして下さい。
◆神奈川県スキー指導員会 宮園副会長挨拶昨年は座学に徹した指導員研修会でしたが、今年は雪上での実習に主眼を置きます。体調バッチリで取り組みたいと思います。 県連の行事と同様に、指導員会の行事にも是非積極的にご参加ください。
◆協賛社紹介BOYA様新商品のお知らせあり。一つは、Dバックスタイルのブーツ鞄。価格は3800円。もう一つは、毛糸のパンツで3色あり。価格は4000程度。ブーツ鞄は私も購入しました。何シーズン重いブーツを持ち運べるか、肩部の強度が少し心配な構造です。 丸菱産業株式会社様温熱導子付低周波治療器の紹介。理論実習及び宿泊先での実体験歓迎。価格はメーカー希望価格198,000円のところ168,000円で(分割均等払い制あり)。同室の田場川専門委員が購入されたので、宿舎で体験させていただいた。腰、背中それぞれ12分間の施術でしたが施術中は快適でした。翌日は特に自覚症状なし。
□指導員研修会第1日(12月24日) 午前:理論研修(スカイプラザ2Fレストラン)
10:00〜10:10
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研修会風景 |
研修会風景 |
13:00〜15:30 午前中の理論講習が早めに終了したので、12:30頃から各班ごとに実技講習が開始された。
第1日(12月24日)
10:00〜12:00(取材できませんでした)
12:00頃、シティ前でカメラを構えていると、広報委員Kさんの班(多分7班、N専門委員)が午前の講習を終えて戻って来ました。予定通り2時間びっしり講習したそうです。お疲れ様でした。
13:00〜14:30 20の班がロマンス、ビーナス下部、スラロームコースを中心に講習が行われました。クリスマスとはいえ十分スペースがあり、充実した講習が行われていました。東京都連の講習も同時開催されていたようです。
改善するには何が必要か。どんな練習が必要か、どのように楽しめるのかを明らかにすることが必要である。また、不合格者に十分な説明をすることが大切である。
先般、北海道行事にて行われた級別テスト(1級、2級)の様子(1級小回りと大回り、2級は小回りと大回り)を編集し、pptにより解説。
実際の受験者の映像を活用しているので、個人情報の点から配慮が必要であるが、連続写真などと比較して、動きが見られる分、理解しやすい教材であった。
16年前にある友人をスキーに連れて行ったが、あまりにも素質が無いので、「スキーは止めさい」と指導したことがある。彼はその後トレーニング機器の販売を生業として、自身もその機械でトレー二ングを続けていた。その彼が、雪上で滑りたいというので、先日彼と16年ぶりに滑った。プルークもスュテムもできない彼を連れトレーンで滑った。かなり傾斜のある斜面をパラレルで滑り降りてきてしまった。たまげた。でも一番驚いていたのは、彼本人であった。
都会のスキーヤーにとって、プルークやシュテムからスキー技術を習うより、2、3日で緩斜面をパラレルで滑り降りてくることができれば、そちらの方が魅力的だ。
マテリアルが変わり回転することがとても簡単になった。このことを伝えることが大事である。
愛知教育大学教授市野氏の提唱する2軸のスキー技術理論は、指導員理論研修会でも数回にわたり講演をいただいた。理解は深まっているものと思われる。フリーランスでの滑りは世界で一番美しいといわれる佐々木明選手の滑りを見ながら、2軸の滑りのイメージトレーニングを致しましょう。彼の装着しているスキー板は皆さんがしているものと変わりません。このように滑ってみてください。
情報提供ですが、今シーズンの韓国ドラゴンツアー(指導員会共催)は、ヨンビョウンリゾート。日本でもこれほど規模の大きいリゾートは多くなく、黒菱の斜面が延々と続くようなバーンが多数ある。深沢さんが滑走後涙を流していた。聞くと、「とても怖かった」からと。皆さん一緒に韓国行きましょう。(山田副会長、風邪気味で高熱のある中、お疲れ様でした)
研修会風景 |
研修会風景 |
第2日(12月25日)
8:00頃ゲレンデに出ましたが、既に何人かの先生方が朝一滑走を楽しんいました。8:30からロマンスリフトが動き出すと、多数の先生方が颯爽と吹っ飛んでいました。ある専門委員と講習前におしゃべりしましたが、「みんな飛ばしすぎ、恐ろしい」とおっしゃってました。
午前:実技研修
9:00〜11:30 気温も少し高め、快晴で絶好の講習日和。
ジャッジはどうでしたか |
クリニック・模擬検定風景 |
午前:模擬検定
9:00〜11:30 前日の理論講習と実技講習の総まとめで、模擬検定が2種目(小回りと中回り)で行われた。小回りはビーナスの下部で、滑走者役は最高齢班(’23生〜’43.7生)、他の班は検定員役。大先輩方の演技は老練で思わず笑いも。中回りは、スラロームコース下部で、滑走者役は最若年班(’72.10生〜)。若手の演技は滑りが上手すぎて評価し辛いかも。中には熱血転倒シーンを演出。専門委員の解説に熱心に耳を傾ける先生方。
天候に恵まれた今回の2日間の研修会は、SAK野地澄雄副会長講評(写真あり内容割愛)、SAK片忠夫専務理事講評(写真あり内容割愛)、車山観光協会飯島氏講評(写真あり内容割愛)と続き、大きな事故も無く無事閉会した。
マテリアルの変化に対する対応も定着してきたように感じた。技術論を展開する技(口頭説明能力)の上達は順調のようだ。
片専務発案の級別テスト拡大キャンペーンはよい方策だ。シーズン途中の実施申請の受付体制など、若干のルール変更などがあればさら運用面ではよいのではないだろうか。
ともあれ、今回の研修会は豊富な雪を堪能したものとなった。参加された先生方、研修会を企画運営された役員の皆様、観光協会はじめ車山スキースクール及びパトロールの皆様お疲れ様でした。皆々様の今期シーズンが充実したシーズンになりますことを祈念いたします。
ゲレンデで東京都連の方から、「いつも神奈川県のHPを見ています。とても良い出来ですね。」とお声をかけていただいた。広報委員として大変うれしい出来事であった。研修会4班で参加の方から、班のスナップを撮ったのでHPに載せてほしいとのリクエストを頂いた。対応可能と思います。
今回の研修会はクリスマスと重なり、ゲレンデには親子連れで楽しむ人々を多く見かけた。取材中、親はスノーボード、子供は古いノーマルのレンタルスキーという親子とリフト待ちで一緒になった。
スノーボードとノーマルスキーは印象的であった。最新の高価なカービングスキーを楽しんでいるのは誰だろう。技術的に上級な限られた人たちだけなのだろうか。スノーボードに親しんだ30才代のペアとレンタルのノーマルスキーで雪山を楽しむそのお子さんたちの景色は何を示唆しているのでしょうか・・・。
私はこの原稿をまとめて、年末の最後の仕事(奉仕)が終了した。皆様よいお年を。
(※掲載が遅れたことをお詫び申し上げます:Web担当)
2005.12.31. (広報委員江口潤)