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中央研修会・デモンストレーター合宿レポート
SAJデモンストレーター 佐藤拓也

中央研修会が始まりました

SAJデモの佐藤拓也です

◆中央研修会・デモ合宿へ参加

 2004年11月21日(日)〜23日(火)、群馬県・鹿沢スノーエリアにて行われた、中央研修会・デモ合宿に参加してきました。

 SAJデモの集合は21日の午後3時ということでしたので、「朝から滑っちゃう?」ということになり、横川のサービスエリアで千葉の竹内デモと待ち合わせて一緒に鹿沢へ向かいました。ゲレンデの状況は例年になく暖かい日が続いているということもあり、ピステン二つ分くらいの幅しか雪がついておらず、しかも日曜日ということもあり、かなりの混雑でした。午前11時過ぎにはコブができはじめ、一緒に滑っているのが竹内さんということもあり、なんとなくザウスを思い出しました。(竹内さんは元ザウスのインストラクターです。)

◆ナイターで雪上研修

 お互い初滑りということもあり、早々に引き上げ、今回の宿舎である国民休暇村に向かいました。そこでビックリ!ロビーにあるホワイトボードには「Nデモ・SAJデモ、18:30〜雪上研修」の文字がありました。本来今の時期はナイター営業はしていないのですが、ゲレンデの状況もあり、スキー場の協力によりデモ合宿は2日間ともナイターでの研修に変更されることになりました。

 チェックインをして部屋に入ると、すぐに開会式へと向かいました。かなり変則的な日程になったので、僕たちは開会式を終えると研修会テーマの説明の途中で会場を抜け出し、夕食をとるとすぐにゲレンデへと移動しました。

ウエアの重みを感じます

SAJデモの佐藤拓也です

◆我満コーチの班に

 デモ合宿1日目は、渡辺一樹キャプテンの班分けによりナショナルデモ・SAJデモ合わせて4班に分けられ、班ごとに研修が行われました。僕は我満コーチの班に入り、猪又一之デモ、宮下征樹デモのサポートを受けながら、テールコントロール、そしてトップアンドテールコントロールについての研修を受けました。この部分は現在の教程にある「中心軸運動感覚」から「2軸運動感覚」へと導く上で重要なポイントとなります。我満コーチの班には僕を含め今年初認定を受けた人たちが多く、話を聞く姿勢や演技をする姿は真剣そのものでした。

◆市野聖治イクザミナー委員長から理論講演

 デモ合宿2日目は、午前、午後は理論研修、そして夜からはナイターでの雪上研修となりました。午前中の理論研修では、研修会技術テーマについての話を市野委員長より受けました。そこでのタイトルは「スキーの壁」。どこかで聞いたことのある話だなぁと思いながらも、理論研修会の時は専門員のお手伝いをしながらで十分に理解しきれていない部分があったので、今回は一生懸命聞きました。2度もお話を聞けたおかげで、内容はある程度理解できたつもりです。その後、検定テーマの説明を高柳委員長より受け、午前の日程を終えました。

中央が柳橋イクザミナー委員


上田広報委員、山田広報委員長

◆デモウエアの重み

 昼食後は16時の理論研修までフリータイムということでしたが、イグザミナーの柳橋さんから「滑ってきてもいいぞ。」と言われ、リフト券をお借りしてゲレンデに出ました。2、3本フリーで滑りましたが、前日のナイター研修では感じなかった、デモウェアの重みを感じました。ナイターでの研修はゲレンデを貸し切って行っているので、全員がデモウェアを着ています。しかしこの状況では、一般のスキーヤーの中に僕だけが混じっているということもあり、気のせいか注目されているような感じがしました。リフトに乗りながら初めてスキースクールのインストラクターのウェアを着た日のことを思い出しました。いつの間にかウェアの重みや、初心の大切さを忘れかけていたのかもしれません。いつまでも一人のインストラクターとして、またデモンストレーターとして、こういった気持ちをこれからも持ち続けていきたいと思います。

 僕がフリーで滑っている間に、南関ブロックの研修会が始まっていました。そこでは神奈川と千葉の専門員が伊藤敦デモの研修を受けていました。本来SAJデモが受ける研修ではないのですが、まだ少しフリーな時間があるということもあり、僕と竹内さんはこの班に入れてもらい研修を受けさせてもらいました。ここでの内容は、テールコントロールからトップアンドテールコントロールの技術が中心でした。技術の内容としては、前日の研修で我満コーチから教わったものと同じでしたが、我満コーチからは技術をわかりやすく演技するポイントを、伊藤敦デモからはわかりやすく伝えるための流れを教わりました。両方ともデモとしての経験のない僕にとっては非常に為になる内容でした。

SAJデモの佐藤拓也です


片桐幹雄さん

◆片桐幹雄さんの講演

 南関ブロックの研修会が終わると、片桐幹雄さんの講演を聞きました。片桐幹雄さんは現在、野沢温泉スキースクールの校長をされていて、過去には全日本アルペンチームのヘッドコーチとして活躍された方です。片桐さんからは、「チルドレンの基礎指導」という内容の講演を受けました。その中では「ジュニア世代の育成には、ただ数多くポールの中を滑らせれば良いというものではなく、子供たちのモチベーションを失わせない程度に、ベーシックなテクニックの指導を取り入れていくことが重要である。」というお話がありました。僕には競技の経験がありませんが、ジュニアの指導には興味があります。とても良いお話を聞くことができました。

 夕食後は前日に引き続きナイターでの雪上研修となりました。ここでも前日と同様に班ごとに分けられ、SAJデモがナショナルデモの研修を受けるという形がとられました。僕は佐伯幸デモ、能登恒デモ、斉藤有砂デモの班に入りました。ナショナルデモの方たちにとってもレッスン形式での研修ということもあり、ところどころで若月新一デモのアドバイスを受けながら行われました。ここでは、テールコントロールからトップコントロールまで導くための一連の流れを教わりました。この研修で感じたことは、テールコントロールからトップコントロールまでの流れの中で、ポイントとなるのはトップアンドテールコントロールの技術ではないかということです。特に種目としては「プルークターン」になります。「外主導」のものから「内主導」のものへ、また「中心軸運動感覚」から「2軸運動感覚」へと移行する中間の技術にあたり、その幅も広く、いろいろなパターンが考えられます。皆さんにわかりやすく伝えるためにはプルークターンの動きを理解し、正確に演技することが重要だと感じました。


勉強してます


SAJデモの佐藤拓也です

◆色々とディスカスしました

 雪上研修を終えて宿舎に戻ると、2日間の実技研修を思い出しながら、竹内さんとミーティングをしました。途中からは、片桐貴司デモを交えての技術論となったのですが、僕はここぞとばかりに片桐さんにいろいろと聞いてしまいました。途中からは研修テーマとは離れた技術選での話になり、いろいろと良いヒントをいただきました。

 最終日は、日本テレマークスキー協会の北田啓郎さんからテレマークスキーについて、またテレマークの歴史についての講演を受けました。その後、安全対策として高橋部長より安全対策新教程の解説を受けました。

 この3日間でいろいろと貴重な経験をさせていただきました。しかし僕の役割で重要なことは、この経験をすることではなく、ここでの研修内容を皆さんに伝えることにあります。この合宿で得た知識と経験を皆さんのスキー活動の発展の為に活かしていただけるよう、内容をもう一度整理し、南関ブロック、そして神奈川県連の研修会で伝えていきたいと思います。


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