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第42回スキー技術選手権大会 |
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◆春が来ると思えば嬉しいし、雪がなくなると思えば寂しいし…シーズンインしたかと思ったら、もう春が訪れて、まもなく日本のほとんどのスキー場はクローズ。そしてシーズンオフ。春が来ると思えば嬉しいし、雪がなくなると思えば寂しいし…、毎年この時期になるとちょっぴり複雑な心境になるのは、私だけでしょうか? さて、大変遅くなりましたが、去る3月9日から白馬八方尾根スキー場(長野)で行なわれた、『第42回全日本スキー技術選手権大会』についてのご報告です。 ◆今年から、いろいろと変化が 競技は3月10日〜13日にかけて、予選、本選、準決勝、決勝の4日間で行われ、予選2日、準決勝、決勝で行なわれていた昨年までとは少しルールが変わりました。今年は、予選はシード選手(昨年の本大会で決勝に進出した選手)を除く各都道府県の代表男子200名、女子110名が3種目の合計得点を競い、男子120位、女子60位タイまでが翌日の本選に進出。本選では予選の得点がクリアにされ、シード選手が加わり、3種目の合計得点で男子120位、女子40位タイまでが準決勝に進出。準決勝(4種目)上位男子60位、女子20位タイが決勝(3種目)へ進むことができ、本選から持ち越された得点の合計によってチャンピオンが決まります。また、このほかにスキー板の台数が3本と制限されたり、レーシングウェアの着用が禁止になったり、バーン設定に“ナチュラルバーン”という表現が加わるなど、ちょっと変化のあった大会でした。。 |
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◆では、神奈川県選手団の結果と状況について・・・ 3月9日の夕方―。緊張と期待を胸にオープニングセレモニー(要するに開会式なんですがー)に全員出席です。この時点では、みんな笑顔です!☆残念ながら、最年少の中村浩章は、けがの為出場できませんでした。 |
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本選出場選手のミーティング |
猪村フォアランナーも頑張りました |
天候はいいとは言えなかったものの、予選での得点がクリアになることもあり、神奈川県選手団も気持ちを切換えて滑ります。1本1本明日につながる滑りをしたいところです。しかし、日々変わる天候と気温のせいで、これまでの練習してきたバーンとは雪質が異なる上、シードされていた選手も加わり予選での雰囲気とは違います。有力選手と言われる選手が次々と滑る中、当県選手団は思うように得点することができず苦しみます。特に男子。昨年、準決勝でグッと伸びた佐藤選手と武田選手は、当然のことながら今年はもっと上を目指しているはず。そして、昨年は準決勝に進めず悔しい思いをし、今年は本番に近づくに連れ調子を上げている翠川選手も、一発ドカンと浮上したいはず。小沼選手と武井選手もやっと掴んだチャンス!ここで、少しでも上に行きたいところです。
結果は・・・、佐藤選手が120位で準決勝進出。武田選手は残念ながら2点差で進出ならず。翠川選手、尾花選手、小沼選手、武井選手も、残念ながら本選で敗退となりました。
今年の準決勝は、予定されていた八方名物“黒菱のコブ”種目が、上部悪天候のためにキャンセルとなり、昨年のリベンジのため黒菱のコブを楽しみにしていたたっくん(佐藤選手)は、ちょっと(かなり?)がっかりです。おまけに4種目ともバーンが変更し、ウスバ、国際第1ゲレンデで、それぞれ大回り、小回りが行なわれることになりました。
日頃、八方のスクールで指導に励むたっくんは、地元からの声援も受け、1本1本いつものように「お願いしま〜す!!!!!!」の発声とともにスタートしていました。(…のはず。)午前から降っていた雪が次第に強く振り出し、バーン状況が変化してきた午後。ウスバで小回り、国際第1ゲレンデで大回りが行われました。これまでの八方の技術選ではあり得なかった斜面設定です。みんながはじめての種目ですから、ある意味、すべての選手が同じ条件で滑れた種目と言えるでしょう。そんな中、大回りで最終種目を迎えるたっくん。予選、本選、そして準決勝の午前に小回り種目で使用した国際ゲレンデは、整地でもコブでもないまさにナチュラルなバーンになっていました。もともとすり鉢状で急斜面と言うほどの急斜面でもなく、決して緩斜面ではないこのバーンでの大回り。スピードオーバーになる選手やバランスを崩す選手、体が遅れてしまって思うようにターンできずに苦戦している選手・・・、といろいろで、私たちは「たっくん、頼むよ!」と祈るような気持ちでした。
いつものようにトランシーバーから聞こえるたっくんの声は落ち着いていて、滑りもいつものように安定感はあったもののちょっと元気がなかったかな?残念ながら順位を上げることはできませんでした。
今年も決勝は、他県の選手の滑りを見ることしかできませんでしたが、私たち以上に選手のみんなは悔しい思いをしたに違いありません。しかし、私たちコーチ陣も選手もこの悔しさを来シーズン以降への糧にしていかなければいけません。ずっと「悔しい」で終わっては、ならないのです。ただ、この大会での悔しい!や嬉しい!という気持ちは、この大会に出たものにしか味わえないものだと思いますから、今回悔しい思いをしたみんな!来年は「嬉しい!」「楽しい!」に変えていきましょう!また、今回代表になれず、八方で滑ることができなかった皆さん、来年こそは「全日本」という舞台で「嬉しい、楽しい」を味わえるようがんばりましょう。そのために、私たち強化委員のメンバーもできるだけのことはするつもりでいます。
ウスバゲレンデ |
ジャッジも真剣勝負 |
技術選は、勝ち進めば日々変わる天候の中、緊張を味わいながら1本1本集中して滑ることになります。4日間いい状態で滑りきるには、その体力と集中力を備えていなければいけません。また、4日間疲れを引きずらない自分なりのコンディショントレーニングも必要になります。また、大会期間になると生活リズムもふだん学校へ行ったり、会社へ行ったりしているときとは違います。
たとえば、大会になると、朝は、だいたい9時スタート。そして大抵はリフト運行開始が8時。と、すると、ゲレンデでのアップはほとんどできないことになります。しかし、1本目からしっかり体を動かすにはどうしたらよいか?朝、何時に起きて、競技開始までどう過ごすか?など、突然大会のときだけそのペースというのは難しいものです。また、スキーは自然の中で行うスポーツですから、斜面状況は日々変わります。天候状況などによっては今回のようにバーンや種目の変更もあります。そんなとき、どんな斜面、どんな種目でも自信を持って滑れるような経験をもっていなければいけません。そのためには、ふだんから同じバーンでひとつの“種目”練習をするのはなく、いろんな状況、いろんなバーンを自由に滑れるほうがいいでしょう。そのほうがきっと滑りの幅が広がって、もっともっとスキーが楽しくなるはずです。
みんなで楽しいスキーをしていきましょう!その一環として、バーンを占領してお客さんの注目を浴びて滑れる技術選にもチャレンジしてみませんか。とくに決勝はたっくさんのギャラリーの中をDJに名前をコールされ、ノリノリビートの音楽が流れる中、誰に遠慮することなく滑ることができます。もちろん緊張はするでしょうが、これもまたほかでは味わえない緊張感です。目立ちたがり屋だけど、技術選に出たことがないという人!ぜひトライしてみませんか?
なんだか話が相当脱線してしまいましたが、とにかくこれからもみんなで技術選の最終舞台を目指してがんばりましょう!!
男子
佐藤拓也 127位
武田真樹 132位
翠川和也 142位
尾花 研 162位
工藤英朋 (予選137位)
沼上一浩 (予選147位)
石濱慎司 (予選161位)
谷川聡郎 (予選174位)
女子
武井智栄 79位
小沼みはる 80位
本田万里子(予選64位)
手塚雅世 (予選70位)
遠藤さつき(予選75位)
応援してくださった皆さん、本当にありがとうございました。