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教育本部 拡大教育本部会議
大井智子広報委員レポート
番外編A 先輩は後輩にアドバイスする!
◆「お茶のんでこう」
 みんなは「おでんやに行く」らしい。誰かが「上田理事が逃亡したぞ」と叫んだ。すぐさま,山田さんが携帯電話を取り出して,上田さん捕獲に向けて電話をかけた。なにやらごしょごしょ話してから電話を切ると,少し悲しそうに「なんかあいつ,電車の中だったぜ」と言った。その後の上田さんの運命は知らない。
わたしはといえば,これから東京・練馬の田舎へと帰らなければない。長い帰路につくには,あまりに眠かった。まずは,目をさましていこうと思い,準指受験が同期だった村山正幸専門委員に「お茶のんでこう」と声をかけた。

◆コーヒーやさんで議論
 それから,「ハマのことならオレに任せておきなっ」という感じの本田衛義理事を先頭に,ゾロゾロ9人でコーヒーのおいしそうな喫茶店を求めて,横浜の夜の街をさまよった。駅近くの,「昔からありました」という感じのお店に入り,みんなでひと息ついた。ソファはふかふかできもちいい。村山さんは真っ先にトイレに駆け込んだ。かなりがまんしていたらしい。
それから1時間以上,大きなテーブルを囲んでおしゃべりした。みんな横浜スキー協会の専門委員で,9人のうち4人は新人だった。去年の車山研修会のレポートで,「新人専門委員」として取材に答えてもらった懐かしい古川義尚さんもいた。いまや立派なセンパイだ。
 感動したのは,専門委員のセンパイたちがコーハイたちへ熱いアドバイスを語っていたことだ。スキー論も交えながらコーヒーをすする(加藤俊志専門委員はあんみつで,斎藤幸雄理事はビール),濃密な時間が続いた。
 そこでの話とは……。「SAKの研修会と各クラブの講習会は,性格が違うことを把握しておいた方がいいよ」「専門委員が若返ったので,へんな緊張感がなくなったね」「思ったよりフランクな人が多くて,がんばろうという気持ちになりました。山田専務理事がみだれている(例のワインのしみのことか?)のを初めて見て,びっくりしました」「ひな壇の向こう側だったところに自分が行くわけで,プレッシャーがかかる。すごく緊張するし,指導員を相手にするのはちょっとコワイ……」などなど。

◆センパイはコーハイの面倒を見るもんだ
 センパイたちは,こうした不安に「僕の場合はね……」と率直に答えていた。
「僕はコミュニケーションをとることを目的にスキーをやっているんだ。雪上の研修会で返事が帰ってこなかったら,『わかりました?』と必ず聞くようにしているよ」「自分のできないことはできないので,できることをかみ砕いて教えています。感覚的なものをいかにかみ砕いて伝えるかをテーマに,これまでやってきました」「気持ちが下がるので班員に『だめ』とはなかなか言えないね。うまくできた瞬間を見つけて,評価するように心がけてきたつもり」。
 そうか。専門委員の人たちも,いろいろ工夫して,悩んでいるんだ。これまでは,「別の世界の人」と思っていたが,なんだか次の雪上研修会が楽しみになった。もっとたくさん話をして,仲良くしてみよう。さっきまでの「拡大教育本部会」で語られていた理事の人たちの気持ちも,きちんと専門委員の人たちに伝わっていることがよくわかった。新人は前向きに,センパイたちはオリジナリティを模索しながらがんばっている。
 横浜駅に向かう帰り道,「すごいね。いいね。えらいねえ。センパイはきちんとコーハイの面倒を見るんだね」と村山さんに話すと,「俺たちも,やっぱ新人の時はいろいろとわかんないことだらけで,不安だったからさあ。ちゃんと話そうと思って,みんなを誘ったんだ」と,たのもしげにカララと笑った。横浜の夜は,アツい。

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