スノーパラダイス in北海道 ルスツ
三浦亜矢子 広報委員レポート

ルスツリゾート
中山峠のドライブイン

■いざ「ルスツリゾート」へ
 前日の調査ではルスツリゾートの参加希望者数は朝里川に次いで2番目だったが、集合時間の朝7時30分、ルスツ行きのバス2台は満員状態となった。実際には朝里川を抜いてこの日参加者がいちばん多いスキー場だったそうだ。満員御礼の2台のバスは、ルスツリゾートへ向けて出発した。

◆中山峠も一面白銀の世界
 ルスツリゾートの案内では札幌から南西へ90分となっているが、札幌市内の朝のラッシュにつかまり予想以上に時間がかかる。ノンストップ直行便の予定がホテルを出発して1時間20分後、中山峠のドライブインで休憩をとることになった。北海道、特に札幌〜ニセコ辺りは私の大好きな場所で、夏の間には何度も訪れたことがあるが冬に来るのは2回目だ。中山峠のドライブインも夏のイメージとは全く異なり一面白銀の世界になっていた。天候が雪だったことも有り、ルスツリゾートに到着したのは9時半を回っていた。

◆なんとメリーゴーラウンドが!
 バスを降りるとすぐ、役員の佐々木さんが団体リフト券を買いに走ってくれた。事前にスキー場側と交渉していたので、1日券が3,000円で購入できた。参加者にとって、リフト券を安く購入できることは本当にありがたい。リフト券が渡されるまでステーションハウスで待機する。「リゾート」と言う名前がついているだけあって、ステーションのつくりも豪華だ。リフト券売り場の横に大きなゲートがあり、その奥にはなんと、メリーゴーラウンドが!その先はちょっとした雑貨店が立ち並び、おもちゃ箱の中の町のようだ。スキー以外にも楽しそうなものがたくさんある。さすが、リゾート。

講習風景

フォーメーション‥ 楽しそう

■ルスツは広すぎる!?
 ルスツリゾートは3つの山から成り立つ。バスが到着したリゾートホテル側に位置する「ウエストマウント」は標高715m。ホテルから直接ゲレンデに出ることができ、その利便性と適度な斜度はさまざまなレベルのスキーヤーが楽しむことができる。ゴンドラに乗って国道を越えたところに位置するのが標高868mの「イーストマウント」。さらに奥に標高994mの「マウントイゾラ」と続く。

◆3つの「北海道一」をもっている
 もともと、ルスツリゾートはウエストマウントのみだったが、数年前にイーストマウントとマウントイゾラが開発されたのだそうだ。この2つの山の開発により、ルスツリゾートは北海道で最もすばらしいスキー場の一つとしての名をさらに高めることになったことだろう。なぜなら「北海道一のコース数(37コース)」、「北海道一の総滑走距離(なんと42Km!)」、「北海道一の輸送能力(30,000名/毎時)」と、3つも「北海道一」を持っているのだ。前日の話では、各班ともイーストマウント付近で滑るとのことだったので、私も早速、国道越えのゴンドラに乗り込んで移動することにした。

◆山と大地のうねりが広がる風景
 ゴンドラに乗って、車がばんばん行き交う国道の上を越えるのは初めての経験で、なんだか不思議な感じがする。小雪がちらつくいまいちの天気だが、イーストマウントの裾野を一望できる。山と大地のうねりが広がる風景はもっとも北海道らしく感じることができて私は大好きだ。この景色を見ていると、さぁー、思いっきり滑るぞ!という気分になってくる。ゴンドラを降りて、イーストマウントの頂上を目指そうとリフトに乗り込んだが、山頂に続く乗り継ぎのリフトが休業していることが分かった。そこでさらに奥のマウントイゾラを目指すことにした。

どんどん滑りましょう

どんどん滑りましょう

■みんなはどこへ‥??
 今日はまだこの行事の公式日程ではないので、指導員研修会で参加している人は基本的にフリー滑走となっている。バス2台満員御礼で押しかけたにもかかわらず、ゲレンデにSAKの参加者をなかなか見つけられない。やっぱりルスツリゾートは想像以上に広いスキー場なのだ。焦ってもしかたがないと腹をくくり、しばしスキーを楽しむことにした。寒さが厳しいためか、リフトはフード付のものが殆どだ。コースも比較的広めで、スキーヤーもそれほど多くなく、本当に滑りやすい。スピードを出して滑ると、寒さで頭がキーンと痛くなってくる。それだけに雪質は最高だ。自分の腕前(足前?) があがったと勘違いしてしまう。

◆やっとKANAGAWAの文字が
 イゾラ山麓にたどり着いた時に、やっと背中に「KANAGAWA」の文字の入ったウエアを着ている男性を見つけ、これ幸いと同じゴンドラに乗り込んだ。男性は伊勢原の岡崎さんとおっしゃる方で、今回の北海道行事に同じクラブから15人ほど参加されているとのことだった。岡崎さんは私の父と同世代かと思われたが、それまで所属していたクラブが解散になり、一部の「スキーを続けたい」という希望を持つ同年代くらいの人を集めて今年クラブを作ったのだそうだ。改めてスキーはいつでも始められる、続けられるということを知らされ、なんだかとっても嬉しい気持ちになった。ゴンドラを降りたところで県民スキー班に合流することができ、やっとビデオ撮影することができた。さらに滑っていくと、強化合宿班を発見!強化合宿の様子を撮影することができた。これ以降は別の県民スキー班にも合流でき、私のお仕事もかなりはかどった。

◆お昼に
 強化合宿班に何本かくっついて滑り、もう1本行くというところを私はついにダウンしてお昼にすることにした。ビデオ撮影は体を動かすことが減るし、手足がかじかみ芯まで冷えてしまうのだ(言い訳‥)。 カフェテリア「スチームボード」は、マウントイゾラ山頂からまっすぐ降りるスチームボードA、Bコースの麓に位置する。このレストランは手作り料理が自慢とのことで、私はオムライスを注文したが、確かにいわゆるゲレ食とは一味違い「手作り」という感じがして美味しかった。先にお昼休みに入った県民スキー班と同席させていただいたが、参加者の皆さんはそれほど疲れた様子もなく楽しんでいられるようで安心した。1時間ほど休憩をとって午後のスキーが始まった。

一杯滑って〜

まんぞくですか〜

■ルスツは、いぃ。
 午前中にいろいろな滑りを撮影することができたので、午後はいちばん奥の「ヘブンリービューコース」へ行くことにした。去年のこの北海道行事のルスツリゾートは最悪の天候で、強風のためにリフトが殆ど営業しておらず、せっかく札幌から2時間もかけて来たにもかかわらず殆ど滑ることができなかったのだそうだ。今年は時折雪が降ってはいるものの、比較的天候には恵まれている。私もここまで来たからには、一番奥のコースを滑って帰ろうという気分になったのだ。「ヘブンリービューコース」は晴れていれば洞爺湖も臨むことができる、全長2.7Kmのロングコースだ。残念ながら今回は洞爺湖を見ることできなかったが、コースは本当によく整備されていて斜度も適度で気持ちが良い。開放感のあるロングコースを満喫することができた。何本も回したいところだが、帰宅のバスが3時にスキー場を出るので、2本滑ったところでそろそろウエストマウントに戻り始めることにした。

◆スキーは若さを保つ効果もある
 途中、これまで会えなかった別の県民スキー班に合流することができ、またウエストマウント方面に戻りつつ撮影開始。この班には70歳を越える参加者の方もいらっしゃると聞いて驚いた。スキーは若さを保つ効果もあるのだろうか、とてもお若く見えた。それぞれのペースで楽しめるのもスキーの良いところ。広大な景色をみながら自然の空気をいっぱい吸って、自分のペースで滑ることは健康に良いことなのだと思った。 午後3時、バスは予定通りルスツスキー場を後にした。皆さん「ルスツはいいスキー場だ。ちょっと遠かったけど来て良かった。」と満足そうに話していた。北海道らしい、広くひらけた雰囲気とロングコースを満喫することができるスキー場。私は来年もルスツで、今度は羊蹄山と洞爺湖を拝みながら滑ってみたいものだ、などと思いながら帰路についた。