ホーム > 行事レポート > 2003 > 五竜3行事・プライズ検定会
五竜V行事
テクニカル・クラウンプライズ検定会

教育本部専門委員 伊藤明子

検定風景

テクニカル合格者のみなさん

★テクニカル合格者 大瀧美佐枝さんレポートはこちら

◆まずはおめでとうございます!!
 まずは、テクニカル合格の松田さん!、大瀧さん!、門倉さん!おめでとうございます!!
 さて、去る2月22日、23日に行われた「テクニカル・クラウンプライズテスト」・・・。およそ50人の受検者が集まりました。クラウン受検班は1班(講師:川崎信之)、テクニカル受検班は3班(講師:清水忠、向井裕行、伊藤明子)ありました。
 初日は朝から曇り空・・・。開会式が始まる頃には生温かい空気としんしんと降る雪。2月にしてはベタついた重い雪質。滑り出せば、頬に当たる風がそれなりに冷たくて、顔に貼りつく雪。止まれば、顔は解けた雪でぐっしょりででした。

◆いつものようにキャップにサングラスで出てしまい…
 ここのところ、研修会や養成講習、強化合宿と、どちらかと言えば、低速で滑る(または立ってる)ことの多かった私は、いつものようにキャップにサングラスで出てしまいました。しかし!他の講師たちはテク・クラ講習に備え、準備万端。皆の集合とともに、みんなゴソゴソとポケットからゴーグルやニットキャップを取り出し、万全な体制に・・・。「し、しまった!」。講師の向井さん曰く「だって、テク・クラでしょ?みんな真剣勝負でガンガンいくかな?と思ったから」。そうだよな〜。でも、時すでに遅し。宿に戻る余裕などないもの、これでやるしかない・・・。
 それにしても、ベタベタと貼りつく雪と、生温かい空気はやっかいで、顔はビショビショだし、滴る水が首筋をつたってウェアの中に入るし、サングラスは水滴だらけだし、曇るし・・・・・。かと言って、サングラスを外して滑るには、ちと辛い。きっと受検者の皆さんも頼りのゴーグルが曇ったりして苦労した事でしょう・・・。

滑り終わって…

素敵なサングラスだが…

◆今回の検定で合格しようと思っている人は?
  まずは、そんな状況の中で開始した講習内テストですが、気温の上昇とともに時折ガスがかかって視界があまりよくないため、小回り中心の内容となりました。午後の規定種目テストも予定では全種目をこなすはずでしたが、悪天候のため、小回り2種目だけとなり(クラウン受検者は制限滑降も)、残りの大回りと総合滑降は翌日に行う事になりました。
さて!私の班の講習内テストでは、まず「今回の検定で合格しようと思っている人!」と尋ねました。すると、ほとんどの人はモジモジ・・・。少しして2〜3人の人がニヤニヤしながら恥ずかしそうに低く手を挙げました。(だめですよ!こんなときはハッタリでも「はい!!」って合格するつもりでいないと・・・。)ま、それでも1発で合格できればそれにこしたことはありません。きっと、心の中では誰もが「受かりたい!」「絶対受かってやる!」って思っていたことでしょう?当然、私もひとりでも多く受かってほしいですから・・・。

◆スキッディングに意外と皆さん苦戦
 で、講習&検定。「敢えてスキッディング要素を出して、小回りをしてみましょう」。ひとりひとり、昔(?)の小回りB的な滑りをしてみることに。意外と皆さん苦戦していましたよ。リズムがないために切り換えのタイミングをとれずにいる人、テールだけを押しすぎてトップが動かず、腰を回してターンをしてくる人など、いろいろ・・・。後から他の講師陣も言っていましたが、全体的にみなさんカービング!に慣れすぎてしまって、自らズラすことができないようです。ズレちゃうけど、ずらせない。そして、いつもどんなときでも「角から角へ」だけで滑ってしまう人が多いのです。いざ、基礎パラレルのような切り換え部分でニュートラルポジションをつくろうとすると、戸惑ってしまう。山側に立ってしまったり、上体がすぐに次のターンの内側に入ってしまう。みなさん、そんな現象に気づいているけれど、それに対するトレーニングを怠っているような気がします。
 その結果、大回りではそれなりによい滑りをして合格点をだしているのに、小回り不整地や総合滑降となると、まるで別人のような滑りで合格ラインから遠ざかってしまっているように思います。

さて点数確認は…

見えますか?ジャッジぺーパー…

◆もっとバリエーション豊富なトレーニングを
 もっとバリエーション豊富なトレーニングをしましょう。もっといろんな斜面、いろんな雪質を滑りましょう。カービングターンでかっ飛べば気持ちいいけれど、時にはスキッディングを利用してエレガントに滑ってみましょう。スタンスだって、クローズだったり、オープンだったり、ワイドにしてみたり、各種楽しみながらトライしてみましょう。
 なんて、かく言う私もそれらが完璧にできるわけではありませんが、できたほうが滑りの幅が広がることは間違いないのです。それに、検定種目だけを追って練習している皆さん!?近頃はコロコロと検定種目が変わりますよね?毎回、毎回新たな検定種目だけを追って練習していたら、毎回毎回準備不足で落ちちゃいますよ〜!いつでも、どこでも、どんなパターンでも滑れるようにトレーニングしておけば、どんな時代になっても大丈夫!ですよね?ちなみに、私がテクニカル、クラウンを取ったのはもう10年も前(やば!年がバレるかな?)。  私が受検した頃はまだステップターンと言う種目があった上に、回転数も決まっていました。しかも、カービングスキーなどはまだなく、まっすぐな板。長さだって、身長158センチの私ですら180〜190センチの板を使い、ストックも115センチなんて長さで使っていたんです。

集計はPCで

合格証は肉筆で

◆さあ!みんなで「クラウン」目指してがんばりましょ〜!!
 そうそう・・・。今回の検定では、講師陣の予想通り「小回りと大回り、どっちからしますか?」「板はどこに置いておけばいいですか?」という質問がきました。講師や検定員側からすれば、1台でどこでも滑ってくれるとありがたいのですが、たしかに・・・・・、受検者からすれば、自分にいい条件で滑りたいのは当たり前。う〜ん!?今後はこちら側も考えていかなければならない課題のひとつです。今回のように天候が変わって、使用バーンや種目の変更、また時間に追われているとき、長〜いバーンを下りながら一通り講習&検定するとしたら・・・・・?できないのかしら?もっと、万能なスキー、もっと柔軟な考え、練習方法、そして検定内容はないのかしら・・・?と改めて考えてしまいました。
 ま、そんな話はまた改めて考えるとして、皆さん!もっともっといろんなところを滑ったり、いろんな滑り方に挑戦して、ぜひともクラウンを目指しましょう!なんて言ったって、訳せば「王冠」ですからね!(スペルを間違えると「道化師」になってしまうようですけど?)それに、検定は技術選のような大会と違って、上手ければ何人でも合格するわけで、何人でもその喜びを体験することができるんですよね。そう考えたら、みんなでどんどん上手くなれる気がしませんか?
さあ!みんなで「クラウン」目指してがんばりましょ〜!!

門倉雅美さん

大瀧美佐枝さん

◆テクニカル合格者は3名
 門倉雅美さん
 大瀧美佐枝さん
 松田孝さん
 今回、クラウンの合格者はいませんでした。

松田孝さん

 

ホーム > 行事レポート > 2003 > 五竜3行事・プライズ検定会