ホー ム > 行事レポート >  2002 > 第3回全日本カービング選手権大会
第3回全日本カービング選手権大会
教育本部専門委員 加賀義人
◆気持ちいいよな〜!
 気持ちいいよな〜! 春の訪れを思わせる心地よい日差し、肌を照り付ける紫外線の量、ほんのり蒸発する雪面からの冷気、なんとも眠気を誘うバランスのとれた絶妙なコンディション、そしてロケーション。
前回の開催より約一週間程日程が繰り下げられた今大会、開催は4月5〜7日での運びで有りました。
今季、神奈川県からの出場選手は男子4名、女子1名の男女5名。

◆ハマッてしまえば何でもいっしょか〜
 この時期、お金も休暇も、エネルギーさえも底を付き果てて来ているスキーヤーは多いはず、それでも雪山の雪を求め、車のハンドルを握りしめスキー場を目指すスキーヤーは存在する。麻薬の様な趣味・・・ホント、依存性が大きい危ない趣味です。御家庭をお持ちで常習の方は要注意ですね。家庭崩壊、資産破滅、人間関係・・・?   
スキーに関わらず、ハマッてしまえば何でもいっしょか〜、ハッ・ハッ・ハッ!
◆"アルペン指向"んっ、もしかして
 今大会の開会式の中で頂いたメッセージの中に、大会のハードさを濁わせる言葉が耳を
掠めました。"アルペン指向"んっ、もしかしてとってもハードっ、バーン設定が気になる所である。
 第3回全日本カービング選手権大会、チーム神奈川の出場選手を紹介しましょう。

◎ 第一回から出場の、 翠川和也 選手
◎ 第二回から出場の、 谷川聡郎 選手
◎ 今季初出場の、   尾花 研 選手
◎ 今季初出場紅一点、 武井智栄 選手
◎ 翠川同様の、筆者  以上、男女5名。
この5名による参戦となりました。


◆行ける所まで行こう、っというポジティブに大会へ挑む
 3度目のチャレンジと言う事も有りレポートはサクッと軽くお伝えしましょう。
キャリア組みの翠川、谷川、初参戦では有るが現役競技選手の尾花、そして2002年
シーズン山に入り基礎と競技の両方を実践して来た武井、筆者を含め、お互いに情報を交換し合いながら行ける所まで行こう、っというポジティブに大会へ挑む我々で有りました。
 開催要項は例年とほぼ変わりのない金曜日の公開トレーニング、土、日での予選から
決勝迄のスケジュールで有る。っがしかし、今3回目に限っては参加人数の関係も有ってか予選通過が男子の場合、昨年の40名から30名と狭き門となり、準決勝が無く即決勝
となる厳しい運びで有り、油断の出来ない予選展開内容になりそうな雰囲気に包まれておりました。

◆正に全日本を背にするに相応しくなったハードなコース設定
 公開トレーニングでは実際の滑走バーンには入れるものの、ブイの設定は無く微かにここへ設定されるであろうブイの場所は検討がつく。開会式で耳にした "アルペン指向"
確かに第一回目、第二回目とは明らかにバーンの状況が、雰囲気が違う・・・!
ゲーム指向の強いイメージを抱かせるこのカービング・カップ、どうみても今回は開催側が言う、"アルペン指向"、充分に競技系に傾いた、"競技"っと感じる部分が確かに見え隠れしておりました。
第一回、二回を思い起こせば、正に全日本を背にするに相応しくなったハードなコース設定に及んでいる。運営側も試験的な第一回目の開催から今3回目のモディファイされた設定内容に、ある意味での区別、(一般ではゲーム性重視で楽しさの有るもので良いが、全日本の大会ではやはりハードさが必要と感じられる)そしてある意味、カービング・レースが日本のスキー場、各地域に浸透する事への期待感がバーン設定に感じ取れる。

◆"戦略失敗!" ポイントを確実に稼いで来た余りに、板にハエが止まっていた
 『戦略』、この一言がものを言わせる。マテリアルの選択も微妙に決定しにくい。
土曜日、予選初日、2走による記録の良い方でリザルトが順位を打ち出す。
ファーストアタック、一番早いスタートは翠川、5番スタートで条件もいい、キャリア組
の意地を見せて欲しい。期待を膨らませ我々はスタート後の翠川の滑りに注目しゴールした彼の姿に、空いた口が開きっぱ! オイ、どうした〜・・・!
"戦略失敗!" ポイントを確実に稼いで来た余りに、板にハエが止まっていたのだった。
スローモーションでゴールしたファーストアタック、実にもったいない。
そして2号機、谷川の14番スタート条件は悪くない。昨年の経験、そして現役競技選手、
期待する所は一緒である、頑張れオイリー!  ・・・まずまずの所である。
3号機は紅一点、今シーズン基礎のみならず競技系の滑りも様になって来た武井、そこそこのスピードと確実なポイト取りでの安定した滑りでゴール。  ・・・女性陣の中では
一桁順位をキープ、いい感じだ〜!
4号機、ワイルドな出で立ちの尾花、谷川同様バリバリ競技にハマッてるルシャイな男である。ポイント取りもワイルドに決めて欲しい。  ・・・ん〜、そこそこいい感じだ。
5号機、筆者は若手の後を追うようにゴール!  こんなもんか〜!
ファーストアタック終了。各々は出来不出来な結果を次のアタックに期待し、まいたけ汁を口に頬張るので有りました。 

◆我々チーム神奈川皆の面々は次々にいい感じのポイントを叩き出して行く    

セカンド・アタック、ファースト・アタックで感触を掴んだ我々チーム神奈川皆の面々は
次々にいい感じのポイントを叩き出して行く。

尾花・・・12位 (1st:14位)
翠川・・・14位 (1st:17位)
谷川・・・18位 (1st:18位)
武井・・・ 6位 (1st: 7位) 
筆者・・・ DQ (1st: ?位)

初出場のふたり、尾花そして武井、キャリア組みを抑えてみごとに上位ランキング!
それにしても尾花の12位、武井の6位はお見事である。筆者はセカンド・アタックでの戦略ミスにより転倒を期に敗退! 若手4人の予選通過も確定し、期待のかかる決勝戦への進出で有ります。


◆『世界大会よりも難しいセット・・・』、っと、関係者から噂が流れ始めた!
 準決勝がパッシングされた今3回目、決勝のこの日、滑れるのは1本、1回だけ、ワンミスができない、しかもバーンはさらにハードな感じにお色直しでお目見え!
コース・セッターの協力にはカービング・カップ世界大会優勝経験の有る(F・I・S)
『ステファノ・マンテガッツリ』・・・!
我々チーム神奈川も"ガッツリ"と決勝バーンを制覇して頂きたい。
戦略データをしっかりと握っている、翠川と谷川、そして初の挑戦にして好感触を掴んだ尾花と武井のふたり、どこまで行けるのか、面白い展開の流れとなる。
雨だけは避けられた! 大会の流れはタイム取りに傾いた雰囲気に包まれながらスタートが切られた。ポインと取りも忘れてはいけない。
コース・セットはさらにスピード系に変更され、バーンを確認する選手達の心の中はさらにヒート・アップしている事だろう。
『世界大会よりも難しいセット・・・』、っと、関係者から噂が流れ始めた!        こうなればもうこの大会では協賛メーカーの『バーム』を飲んで頑張るしかない、いくら飲んでもタダ、無料のバームをより多く吸収し『体脂肪』を効率良く燃やした者の勝ちで有る。滑る前にこの一本!そしてもう一本!けして美味いとは言えないのが"V"の特徴。
我々の面々は予選の好感触をそのまま残し、この日1本だけの滑走に集中!
結果が決勝リザルトとしてプリントアウトされる! そして昨日お昼におもてなしを受けて出された『まいたけ汁』、今日は出てこなかった・・・!
リザルトも気になるが、小腹の減り具合も気になる!


【 総 合 成 績 】
 
◎二瓶 勝デモ ・・・・・・ 1位   (参考)
◎佐藤久哉デモ ・・・・・・ 2位   (参考)
◎若月新一デモ ・・・・・・ 3位   (参考)
◎尾花 研 ・・・・・・・・14位
◎翠川和也 ・・・・・・・・17位
◎谷川恥郎 ・・・・・・・・21位
◎武井智栄 ・・・・・・・・ 6位   (女子)

◆実績を良い形で残す事が出来た
 女子の武井智栄選手は、初出場にも関わらず『6位』という好成績を収め、我々も3度目の大会出場にして入賞者を獲得出来た事は参加したメンツも大喜びであったが、神奈川県としてもこの様な全日本の大会への参加実績を良い形で残す事が出来たのではないかと感じております。

 大会の流れを、かなりはしょっての感じになりましたが、少しでもムードが伝わりましたでしょうか?
3月の下旬から4月の上旬ともなると、我々を含む一般スキーヤーの認識の中では一区切の終止符が打たれます。そんな時期の開催でも有り、ゲレンデの中はまるでプライベートゲレンデを想像させる、少しだけ右下がりな盛り上がりの中で閉会に至りました。


◆楽しかったよな〜
 私事では有りますが、スキーをしている人の中には多種多様な環境の中で、それぞれの
スキー・ライフをお過ごしになられている事でしょう。
学生であり、社会人であり、滑る事を職業とする人で有ったり。
もっと沢山滑りたいのに、限られた時間の中でしか滑れずにいる人、
全てがスキーを中心に人生を歩んでいる人、
これからスキーを始めようとしている人、
残りの人生をスキー・ライフでのんびり過ごそうと考えている人、
そんな、さまざまなスキーヤーの末端の中に自分も居りますが、例年スキーが出来る事が
『幸せの一つ』の様に感じます。
解散間際、今大会回チームの面々それぞれの口から『楽しかったよな〜』を最後に尾瀬岩鞍の『風集記』を後にしましたが、やっぱり『楽しむ事が一番』っと再認識!
例年、大変お世話になっている尾瀬岩鞍の我々の宿『風集記』さん、いつも美味しい食事、そしておもてなしを有難うございます。この場をお借りしてお礼申し上げます。

◆『楽しいスキー』、追求して行きたい一つの課題
 
巷ではサッカー/ワールド・カップでTVに釘付けな毎日を送ってらっしゃる方も多いはず、一方業界では9月一杯でザウスが閉鎖、もしかしての2004年/葛西/ロッテ・ワールド、これから先のスキー・ライフ、どんな時代がやって来るのでしょうか!
『楽しいスキー』、追求して行きたい一つの課題です。

 4月のレポートなのに、随分遅いレポートでは有りますが、雪の上での雰囲気を少しだけ味わえたのでは無いでしょうか。(パソコンのトラブル多くて今一です。申し訳無い!)
もうすぐ夏がやって来ます。このレポートを読んでいらっしゃる皆さん、ビールが美味しい季節になりますが、体えを鍛える事も忘れない様にしましょう!

窓越しの空は、もう夏色の雲が浮かんでいます。 では、失礼致します。  


ホー ム > 行事レポート >  2002 > 第3回全日本カービング選手権大会